尿酸値を下げる薬を飲み始めたら痛風発作が起きたのはなぜ?
医師・薬剤師監修
高尿酸血症や痛風の治療で尿酸値を下げる薬を飲み始めた直後に、足の親指の付け根や足首などが急に腫れ、激しい痛風発作が起こることがあります。
尿酸値を下げるために薬を飲んでいるのに発作が起きると、「薬が合っていないのではないか」「尿酸値が下がるどころか悪化したのではないか」と不安になる人もいるでしょう。
結論からいうと、尿酸降下薬の開始後に起こる痛風発作は、薬が効いていないからではなく、体内の尿酸値が変化したことで関節にたまっていた尿酸塩結晶が不安定になり、炎症が誘発された可能性があります。
尿酸値は高すぎることが問題ですが、短期間に大きく変動することも痛風発作のきっかけになります。尿酸値を下げる薬を開始した直後や、用量を増やした時期は、血液中の尿酸濃度が変化するため、一時的に発作が起こりやすくなることがあります。
ただし、発作が起きたからといって、処方されている尿酸降下薬を自己判断で中止してはいけません。薬を中断すると尿酸値が再び変動し、発作を繰り返す原因になる可能性があります。
この記事では、尿酸降下薬を飲み始めたあとに痛風発作が起こる理由、発作時に薬を続けるべきか、コルヒチンなどによる発作予防、受診が必要な症状について詳しく解説します。
痛風発作は尿酸値が高いだけで起こるわけではない
痛風は、血液中の尿酸が増えた状態が続き、関節内に尿酸塩結晶がたまることで起こります。
血清尿酸値が高い状態が続くと、血液中に溶けきれなくなった尿酸が針状の結晶となり、足の親指の付け根、足首、足の甲、膝などに蓄積します。
尿酸塩結晶が関節内に存在していても、常に痛みが起こるわけではありません。結晶が比較的安定している間は、目立った症状がないこともあります。
ところが、結晶がはがれたり、関節内へ放出されたりすると、白血球が異物として認識し、強い炎症反応を起こします。その結果、関節が赤く腫れ、触れられないほどの激痛が現れます。日本整形外科学会も、関節内の尿酸塩結晶を白血球が処理する際に痛風発作が起こると解説しています。([joa.or.jp](https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/gout.html))
痛風発作の直接的な原因は、その時点の尿酸値そのものではなく、関節内にある尿酸塩結晶に対して起こる急激な炎症です。
尿酸値を下げたのに発作が起きる理由
尿酸値の急な変化で結晶が不安定になる
尿酸降下薬を開始すると、血液中の尿酸濃度が徐々に低下します。
血清尿酸値が下がること自体は、長期的には関節内の尿酸塩結晶を減らし、痛風発作を予防するために必要です。
しかし、治療を始めたばかりの時期は、血液と関節内にたまった尿酸塩結晶とのバランスが変化します。関節内の結晶が溶け始めたり、表面が崩れて細かな結晶がはがれたりすると、免疫細胞に認識されやすくなり、炎症が起こることがあります。
尿酸降下薬の開始後に発作が起こるのは、尿酸値が下がったこと自体が悪いのではなく、結晶が減っていく途中で一時的に不安定になるためです。
医学的な解説でも、尿酸降下薬の服用開始後3か月程度は痛風発作が起こりやすいとされています。([jstage.jst.go.jp](https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/104/9/104_2039/_pdf))
尿酸値は上がっても下がっても発作のきっかけになる
痛風発作は、暴飲暴食などで尿酸値が上がったときだけに起こるわけではありません。
尿酸値が短期間に上昇した場合だけでなく、薬の開始や増量によって低下した場合にも、関節内の環境が変わり、発作が誘発されることがあります。
そのため、「尿酸値が下がったのに痛風になった」という状況は矛盾ではありません。長期的な治療効果と、治療初期の一時的な発作リスクは分けて考える必要があります。
すでに多くの尿酸塩結晶がたまっている
尿酸値が高い期間が長かった人、過去に何度も痛風発作を起こしている人、痛風結節がある人では、関節や周辺組織に多くの尿酸塩結晶が蓄積している可能性があります。
結晶の量が多いほど、尿酸降下治療によって結晶が動き始めた際に発作が起こりやすくなることがあります。
血液検査で尿酸値が目標まで下がっても、体内にたまった結晶がすぐにすべて消えるわけではありません。結晶を減らすには、目標尿酸値を一定期間維持する必要があります。
どの尿酸降下薬でも発作は起こる?
治療開始後の痛風発作は、特定の薬だけに起こるものではありません。血清尿酸値を変化させる薬であれば、作用の仕組みにかかわらず起こる可能性があります。
高尿酸血症や痛風の治療に使用される薬は、大きく次のように分けられます。
| 薬の種類 | 主な成分例 | 主な働き |
|---|---|---|
| 尿酸生成抑制薬 | アロプリノール、フェブキソスタット、トピロキソスタット | 体内で尿酸が作られるのを抑える |
| 尿酸排泄促進薬 | ベンズブロマロン、ドチヌラド、プロベネシドなど | 腎臓から尿酸を排泄しやすくする |
| 尿酸分解薬 | ラスブリカーゼなど | 尿酸を分解する。主に特定の病態で使用される |
フェブキソスタットの添付文書では、痛風・高尿酸血症に対し、通常は1日10mgから開始し、血清尿酸値を確認しながら徐々に増量する方法が定められています。少量から始めるのは、副作用への配慮に加え、尿酸値の急激な変化を避ける意味もあります。([pmda.go.jp](https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/470310_3949003F1023_1_18))
薬の種類にかかわらず、処方された開始量と増量スケジュールを守ることが重要です。早く尿酸値を下げたいからといって、自己判断で錠数を増やしてはいけません。
薬が効いていないから発作が起きたわけではない
尿酸降下薬を飲んでいるのに痛風発作が起きると、薬が無効だと感じるかもしれません。
しかし、治療開始後の発作は、尿酸値が変化していることに伴って起こる場合があります。発作だけを見て、薬が効いていないとは判断できません。
治療効果は、次の項目を総合して確認します。
- 血清尿酸値が目標へ近づいているか
- 指示された用量を継続できているか
- 長期的に発作の回数が減っているか
- 痛風結節が小さくなっているか
- 腎機能や肝機能に問題がないか
- 尿路結石などの合併症がないか
治療初期には発作が増えたように感じても、尿酸値を適切に維持し、体内の結晶が減ってくると、長期的には発作が起こりにくくなります。
痛風発作が起きたら尿酸降下薬を中止する?
すでに定期的に服用している尿酸降下薬は、発作が起きても自己判断で中止しないことが基本です。
発作時に薬を中断すると尿酸値が再び上昇し、発作が治まったあとに再開すると再度低下します。このように尿酸値が上下すると、関節内の結晶がさらに不安定になり、発作を繰り返す原因になる可能性があります。
ACR(アメリカリウマチ学会)の痛風診療ガイドラインでも、尿酸降下療法を継続し、目標尿酸値を維持する治療方針が重視されています。([acrjournals.onlinelibrary.wiley.com](https://acrjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/acr.24180))
ただし、次のような場合は、薬の副作用や別の病気の可能性があるため、服用継続について速やかに医師へ確認してください。
- 全身に発疹が出た
- 発熱や強い倦怠感がある
- 目や口の粘膜に異常がある
- 顔や唇が腫れた
- 息苦しさがある
- 尿量が極端に減った
- 皮膚や白目が黄色くなった
特にアロプリノールなどでは、まれに重い皮膚障害や過敏症が起こることがあります。単なる痛風発作と薬の副作用を混同しないことが重要です。
発作中に初めて尿酸降下薬を開始してよい?
痛風発作の最中に尿酸降下薬を新しく開始するかどうかは、診療指針や患者の状態によって判断が分かれることがあります。
従来の日本の診療では、発作中に尿酸値を大きく変化させると炎症を悪化させる可能性があるため、発作が治まってから尿酸降下薬を開始する方法が一般的でした。日本の過去のガイドライン解説でも、発作中に尿酸降下薬を新規開始しない考え方が示されています。([jstage.jst.go.jp](https://www.jstage.jst.go.jp/article/ningendock/25/5/25_765/_pdf/-char/ja))
一方、ACR(アメリカリウマチ学会)の2020年ガイドラインでは、尿酸降下療法が必要と判断された患者について、適切な抗炎症治療を行いながら発作中に開始することも条件付きで推奨されています。([acrjournals.onlinelibrary.wiley.com](https://acrjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/acr.24180))
発作中に新しく薬を始めるかは、自己判断せず、発作の程度、腎機能、過去の発作回数、受診状況などを踏まえて医師が決定します。
発作が起きたときは何で治療する?
痛風発作が起きたときは、尿酸値をその場で下げることより、関節に起きている急性炎症を抑える治療が優先されます。
主に使用される薬には、次のようなものがあります。
- NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
- コルヒチン
- 副腎皮質ステロイド薬
どの薬を使用するかは、発作が始まってからの時間、腎機能、胃潰瘍、心臓病、抗凝固薬の使用、ほかの薬との相互作用などによって異なります。
腎機能が低下している人や胃潰瘍の既往がある人が、市販の鎮痛薬を自己判断で使用すると、副作用が強く出る可能性があります。
以前処方された薬が残っていても、現在の体調や併用薬が変わっている場合があるため、安易に使用しないでください。
コルヒチンカバーとは?
尿酸降下薬を始めたあとの発作を予防するため、少量のコルヒチンを一定期間併用する方法があります。これを「コルヒチンカバー」またはコルヒチン予防投与と呼びます。
コルヒチンは尿酸値を下げる薬ではありません。尿酸塩結晶に対する白血球の反応を抑え、急激な炎症を起こりにくくする薬です。
高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版でも、尿酸降下薬投与開始後の痛風発作予防として、コルヒチンの予防的治療が検討されています。([jstage.jst.go.jp](https://www.jstage.jst.go.jp/article/gnamtsunyo/43/1/43_119/_pdf))
ACR(アメリカリウマチ学会)のガイドラインでは、尿酸降下療法を開始するときに、コルヒチン、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、副腎皮質ステロイド薬などによる抗炎症予防を3~6か月行うことが強く推奨されています。([acrjournals.onlinelibrary.wiley.com](https://acrjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/acr.24180))
ただし、コルヒチンは多く飲むほど予防効果が高くなる薬ではありません。過量服用では、下痢、嘔吐、腹痛、血液障害、筋障害などの重い副作用が起こる可能性があります。
腎機能や肝機能が低下している人、一部の抗菌薬や抗真菌薬などを服用している人では、コルヒチンの血中濃度が上がることがあります。必ず処方された用量を守ってください。
少量から始めてゆっくり増量する理由
尿酸降下薬は、目標尿酸値へ早く到達させればよいというものではありません。
開始時から多い量を使用すると、尿酸値が急激に低下し、痛風発作を誘発する可能性があります。また、腎機能や肝機能によっては副作用のリスクも高まります。
そのため、薬によっては少量から開始し、血液検査を確認しながら段階的に増量します。
フェブキソスタットは、日本の添付文書上、痛風・高尿酸血症では通常1日10mgから開始し、必要に応じて徐々に増量します。([pmda.go.jp](https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/470310_3949003F1023_1_18))
尿酸値を急に下げすぎないようにすることと、最終的に目標値を安定して維持することの両方が重要です。
尿酸値が正常でも発作が起こることがある
痛風発作中に血液検査を受けたところ、尿酸値が正常範囲だったため、「痛風ではないのでは」と考える人もいます。
しかし、発作中には血清尿酸値が一時的に低下する場合があります。また、尿酸降下薬を服用中であれば、血液中の尿酸値が低くても、関節内には過去に形成された尿酸塩結晶が残っていることがあります。
医学的な解説でも、痛風発作中の血清尿酸値だけでは診断できず、尿酸降下薬開始後の発作では血清尿酸値がすでに低下していることがあるとされています。([jstage.jst.go.jp](https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/104/9/104_2039/_pdf))
発作時の尿酸値が正常だからといって、痛風を否定することはできません。
痛風発作と似た病気にも注意
関節が赤く腫れて痛む症状は、すべて痛風とは限りません。
痛風と似た症状を起こす病気には、次のようなものがあります。
- 偽痛風
- 化膿性関節炎
- 蜂窩織炎
- 外傷や骨折
- 関節リウマチ
- 腱や滑液包の炎症
特に化膿性関節炎は、細菌感染によって関節が炎症を起こす病気で、治療が遅れると関節の破壊や全身感染につながる可能性があります。
発熱、悪寒、強い倦怠感がある、傷や感染症のあとに腫れた、免疫を抑える薬を使用しているといった場合は、痛風だと決めつけず早めに受診してください。
痛風発作中にしてはいけないこと
尿酸降下薬を勝手に中断する
すでに服用中の薬を自己判断で中止すると、尿酸値が再び変化し、発作を繰り返す原因になる可能性があります。
患部を強く揉む
炎症が起きている関節を強く揉んだり動かしたりすると、痛みや腫れが悪化することがあります。患部を安静にし、可能であれば少し高くして休みましょう。
飲酒する
アルコールは尿酸の産生を増やし、腎臓からの尿酸排泄を妨げる可能性があります。また、脱水にもつながるため、発作中の飲酒は避けましょう。
激しい運動をする
痛みを我慢して運動すると、関節への負担が増えます。また、激しい無酸素運動は一時的に尿酸値へ影響する場合があります。発作中は安静を優先してください。
自己判断で薬を増量する
尿酸降下薬を多く飲んでも、現在起きている関節炎がすぐ治るわけではありません。むしろ尿酸値の変動や副作用の危険性が高まります。
発作中の水分摂取について
脱水は血清尿酸値を上昇させる原因になるため、水分を取ることは重要です。
ただし、心不全や腎不全などで水分制限を受けている人は、自己判断で大量の水を飲まないでください。
水分補給には水や無糖のお茶などを選び、砂糖や果糖を多く含む清涼飲料水、アルコールは避けましょう。
水をたくさん飲めば現在の痛風発作がすぐ治るわけではありません。水分摂取は脱水を防ぐための補助であり、炎症を抑える治療が必要です。
食事を改善すれば薬をやめられる?
高尿酸血症の治療では、食事、飲酒、体重、運動習慣などの見直しが重要です。
しかし、すでに痛風発作を繰り返している人や、尿酸値が高い人、痛風結節、腎機能障害、尿路結石などがある人では、生活改善だけで目標尿酸値を維持できない場合があります。
薬で尿酸値が下がったあとに食生活を改善したとしても、自己判断で薬を中止してはいけません。
尿酸値が正常になったのは、薬が効いている結果である可能性があります。中止の可否は、これまでの発作回数、尿酸値、腎機能、合併症などを確認して医師が判断します。
長期的には発作が起こりにくくなる
治療開始直後は発作が起こることがありますが、適切な尿酸値を継続して維持すると、関節内にたまった尿酸塩結晶は徐々に減っていきます。
結晶が十分に減れば、白血球が反応する対象も少なくなり、痛風発作は起こりにくくなります。
ただし、体内に蓄積した結晶が多い人では、発作が落ち着くまでに長い期間が必要になることがあります。
治療初期の発作だけで薬を諦めず、医師の指示に従って目標尿酸値を維持することが大切です。
受診時に伝えたいこと
尿酸降下薬を開始してから発作が起きた場合は、次の情報を医師へ伝えましょう。
- 服用している薬の名前と用量
- 薬を開始した日
- 最近増量したか
- 発作が始まった日時
- 痛む関節の場所
- 発熱の有無
- 過去の痛風発作の回数
- 腎臓病、胃潰瘍、心臓病の有無
- 現在使用している鎮痛薬やコルヒチン
- 直前の飲酒、脱水、激しい運動の有無
薬の名前が分からない場合は、お薬手帳、薬袋、錠剤のシートを持参してください。
すぐに受診したほうがよい症状
次のような場合は、通常の痛風発作以外の病気や薬の副作用を否定できないため、早めに医療機関を受診してください。
- 38度以上の発熱や悪寒がある
- 複数の関節が同時に強く腫れている
- 皮膚の赤みが広がっている
- 傷や化膿した部分がある
- 薬の開始後に全身の発疹が出た
- 口や目の粘膜にただれがある
- 息苦しさや顔の腫れがある
- 尿が極端に少ない
- 痛み止めを使用しても全く改善しない
発疹、発熱、粘膜症状を伴う場合は、重い薬疹の可能性もあるため、単なる痛風発作として様子を見ないでください。
よくある質問
尿酸値を下げる薬を飲み始めて何日後に発作が起こりますか?
発作が起こる時期には個人差があり、開始後数日から数週間、増量後などに起こることがあります。医学的な解説では、服用開始後3か月程度は発作が起こりやすいとされています。([jstage.jst.go.jp](https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/104/9/104_2039/_pdf))
発作が起きたのは薬が効きすぎたからですか?
尿酸値の変化が大きいと発作が誘発される可能性はありますが、発作だけで効きすぎとは判断できません。血液検査や服用量を確認する必要があります。
発作中もフェブキソスタットを飲んでよいですか?
すでに継続している場合は、自己判断で中止せず、処方医の指示に従うのが基本です。中断と再開によって尿酸値が変動すると、発作を繰り返す可能性があります。
発作中もアロプリノールを続けますか?
すでに定期服用している場合は、一般的に継続します。ただし、発疹、発熱、粘膜症状などがある場合は薬の過敏症を否定できないため、速やかに医療機関へ相談してください。
発作が起きたら薬の量を減らすべきですか?
自己判断で減量しないでください。尿酸値、腎機能、発作の頻度などを確認し、必要があれば医師が用量や増量速度を調整します。
コルヒチンを毎日飲めば発作を防げますか?
尿酸降下薬開始後の予防として少量のコルヒチンが処方されることがあります。ただし、腎機能や併用薬によって使用できない場合があり、過量服用は危険です。
尿酸値が5mg/dL台なのに発作が起きました
血液中の尿酸値が目標範囲でも、関節内に過去の尿酸塩結晶が残っていれば発作は起こり得ます。また、発作中は尿酸値が一時的に低くなることもあります。
痛風発作が治まったら薬をやめてもよいですか?
痛風発作が治まっても、高尿酸血症や体内の結晶がなくなったとは限りません。自己判断で中止せず、長期的な治療計画を医師と相談してください。
まとめ
尿酸値を下げる薬を飲み始めたあとに痛風発作が起こるのは、血清尿酸値の変化によって、関節内に蓄積していた尿酸塩結晶が不安定になるためです。
尿酸値が下がることは長期的には必要な治療ですが、結晶が溶けて減っていく途中では、細かな結晶が炎症を誘発し、一時的に発作が起こりやすくなる場合があります。
尿酸降下薬の開始後や増量後は特に注意が必要です。フェブキソスタットなどが少量から開始され、徐々に増量されるのは、尿酸値の急激な変化や副作用を避けるためです。
すでに服用している尿酸降下薬は、発作が起きても自己判断で中止しないことが基本です。中断と再開によって尿酸値が上下すると、発作を繰り返す可能性があります。
発作時は、尿酸降下薬を増やして急いで尿酸値を下げるのではなく、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)、コルヒチン、副腎皮質ステロイド薬などを用いて急性炎症を抑えます。使用できる薬は腎機能、胃腸障害、併用薬などによって異なるため、医師の診察を受けてください。
また、尿酸降下薬の開始時には、コルヒチンなどを一定期間併用して発作を予防することがあります。治療初期に発作が起きても、尿酸値を適切に維持して体内の結晶が減れば、長期的には発作が起こりにくくなります。
発熱、悪寒、傷から広がる赤み、全身の発疹、口や目のただれなどがある場合は、感染症や重い薬の副作用を否定できません。単なる痛風発作と決めつけず、速やかに受診しましょう。

