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低用量ピルで気分が落ち込むことはある?

低用量ピル

低用量ピルで気分が落ち込むことはある?副作用を解説

監修:医師・薬剤師監修

「低用量ピルを飲み始めてから気分が落ち込みやすい」

「理由もなく涙が出る日が増えた」

「ピルの副作用でメンタルに影響が出ることはある?」

低用量ピルを服用している女性の中には、気分の落ち込みやイライラ、不安感などを感じる人がいます。

低用量ピルは避妊だけでなく、生理痛、PMS、生理不順、ニキビ、生理日調整などにも使われる薬です。

一方で、ホルモンに作用する薬であるため、人によっては心身の変化を感じることがあります。

結論から言うと、低用量ピルで気分が落ち込むことはあります。

ただし、すべての人に起こるわけではなく、むしろPMSや月経前の気分の波が軽くなる人もいます。

低用量ピルによる気分の変化は、ピルの種類・体質・服用開始時期・もともとのメンタル状態によって個人差が大きい副作用です。

この記事では、低用量ピルで気分が落ち込む理由、起こりやすいタイミング、注意したい症状、ピルの種類を変える選択肢についてわかりやすく解説します。

低用量ピルとは?

低用量ピルとは、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲスチンを含む内服薬です。

毎日服用することで排卵を抑え、避妊効果を発揮します。

また、ホルモンの変動を安定させることで、生理痛やPMS、生理不順、経血量の多さ、ニキビなどの改善を目的に使われることもあります。

代表的な低用量ピルには以下があります。

  • マーベロン
  • トリキュラー
  • ヤーズ
  • ファボワール
  • アンジュ

低用量ピルは女性ホルモンの変動をコントロールする薬であり、身体だけでなく気分に影響することもあります。

低用量ピルで気分が落ち込むことはある?

低用量ピルの副作用として、気分の変化が報告されることがあります。

NHS(英国国民保健サービス)では、ホルモン避妊薬でよく報告される副作用として、頭痛、吐き気、気分の変動、体重増加、胸の張り、ニキビなどが挙げられています。一方で、これらの症状がホルモン避妊薬によって起こると示す十分な証拠はないとも報告されています。

つまり、低用量ピルと気分の落ち込みには関連が疑われる一方で、原因をピルだけに断定するのは難しい場合があります。

仕事のストレス、睡眠不足、人間関係、PMS、うつ傾向、生活リズムの乱れなども、気分の落ち込みに関係します。

ピルを飲み始めてから気分が落ち込む場合は、薬の影響だけでなく生活環境や心身の状態も一緒に見ることが大切です。

なぜピルで気分が変わることがあるの?

気分は、女性ホルモンの変化と深く関係しています。

生理前にイライラしたり、涙もろくなったり、気分が落ち込んだりする人がいるのは、ホルモン変動が脳内の神経伝達物質に影響するためと考えられています。

低用量ピルは、体内のホルモン変動を人工的にコントロールする薬です。

そのため、ホルモンの波が安定して気分が楽になる人もいれば、逆にホルモン環境の変化に敏感に反応して、落ち込みや不安を感じる人もいます。

ホルモン避妊薬と気分障害に関するレビューでは、経口避妊薬と抑うつ症状の関連には、含まれるプロゲスチンの種類や量が関係する可能性があると報告されています。

同じ低用量ピルでも、含まれるホルモンの種類によって気分への影響が変わることがあります。

飲み始めの3ヶ月は気分の変化が出やすい

低用量ピルの副作用は、飲み始めの時期に出やすい傾向があります。

身体が新しいホルモンバランスに慣れるまで、吐き気、頭痛、胸の張り、不正出血、気分の変化などが出ることがあります。

NHS(英国国民保健サービス)では、ホルモン避妊薬の副作用が出た場合、通常は約3ヶ月以内に改善することが多いと報告されています。

飲み始めてすぐの軽い気分の揺れであれば、身体が慣れる過程で落ち着くこともあります。

ただし、強い落ち込みや日常生活に支障が出る場合は、我慢して続ける必要はありません。

気分の落ち込みとして出やすい症状

低用量ピルによる気分の変化は、人によって出方が違います。

以下のような変化を感じる人がいます。

  • 理由もなく気分が沈む
  • 涙もろくなる
  • イライラしやすい
  • 不安感が強くなる
  • やる気が出ない
  • 人に会うのが面倒になる
  • 眠りが浅くなる
  • 性欲が落ちる
  • 集中力が下がる

「少し気分が落ちる」程度ではなく、生活や仕事、人間関係に影響するほどつらい場合は注意が必要です。

ピルの種類によって気分への影響は変わる?

低用量ピルには、さまざまな種類があります。

含まれるエストロゲン量やプロゲスチンの種類が異なるため、同じ低用量ピルでも体感が変わることがあります。

ピルの種類 特徴 気分への影響
一相性ピル ホルモン量が一定 気分の波が安定しやすい人もいる
三相性ピル 周期に合わせてホルモン量が変わる 自然な変化に近いが、合わない人もいる
ドロスピレノン系 PMSやPMDD対策で使われることがある 気分の波が楽になる人もいる
プロゲスチンの種類が違うピル 製品ごとに性質が異なる 相性によって体感が変わる

FDA(アメリカ食品医薬品局)のYaz添付文書では、副作用として気分の変動、うつ、抑うつ気分などが報告されています。

一方で、ドロスピレノンを含む一部のピルは、月経前不快気分障害(PMDD)に使われることもあります。

あるピルで気分が落ち込んでも、別の種類に変えることで楽になる場合があります。

PMSがある人は良くなることもある

低用量ピルは、気分の落ち込みを悪化させるだけではありません。

生理前のホルモン変動が原因でPMSやPMDDが強い人では、ピルによって気分の波が軽くなることがあります。

特に、生理前になると強いイライラ、落ち込み、不安、涙もろさが出る人は、ホルモン変動を抑えることで安定しやすくなる場合があります。

Mayo Clinic(メイヨークリニック)では、連続服用や長期周期の経口避妊薬によって、生理に伴う出血・けいれん・頭痛などのホルモン変化に関係する症状を抑えられる可能性が報告されています。

生理前だけ気分が大きく落ちる人では、低用量ピルが気分の安定に役立つこともあります。

もともとうつ病や不安症がある人は注意

過去にうつ病、不安症、パニック症、PMDDなどがある人は、低用量ピル開始後の気分変化に注意が必要です。

もともと気分の波がある人は、ホルモン変化に敏感に反応する場合があります。

もちろん、うつ病や不安症があるから必ずピルが使えないわけではありません。

しかし、飲み始めてから気分が明らかに悪化した場合は、ピルの種類や使用継続を見直す必要があります。

Mayo Clinic(メイヨークリニック)では、低用量ピルを含む経口避妊薬の使用中に、うつ状態や強い気分変動がある場合は注意すべき症状として報告されています。

過去にメンタル不調がある人は、ピル開始後の気分を記録しておくと変化に気づきやすくなります。

気分が落ち込んだ時に確認したいこと

低用量ピルを飲み始めてから気分が落ち込む場合、まずは状況を整理しましょう。

確認項目 見るポイント
飲み始めた時期 開始から何日・何週間経ったか
症状の強さ 日常生活に支障があるか
周期との関係 休薬期間や生理前に悪化するか
睡眠 眠れているか、夜中に起きるか
ストレス 仕事や人間関係の変化がないか
ピルの種類 以前のピルと成分が違うか

気分の落ち込みがピルと関係しているか判断するには、服用開始日と症状の変化を記録することが大切です。

休薬期間に気分が落ち込む人もいる

低用量ピルでは、21日間服用して7日間休薬するタイプや、偽薬期間があるタイプがあります。

休薬期間になるとホルモン量が変化し、気分が落ち込みやすくなる人もいます。

特に、休薬期間に頭痛、だるさ、イライラ、涙もろさが出る人は、ホルモンの変動に反応している可能性があります。

服用中ではなく休薬期間に気分が悪化する場合、連続服用タイプや休薬期間の短い方法が合うこともあります。

ただし、自己判断で飲み方を変えるのではなく、ピルの種類や服用方法を確認してから調整することが大切です。

ピルをやめた方がいいサイン

軽い気分の揺れであれば様子を見ることもありますが、以下の場合は注意が必要です。

  • 毎日強い落ち込みが続く
  • 仕事や学校に行けない
  • 涙が止まらない
  • 不安や焦りが強い
  • 眠れない日が続く
  • 食欲が大きく変わった
  • 自分を傷つけたい気持ちがある
  • 死にたい気持ちがある

自傷や希死念慮がある場合は、ピルの副作用かどうかに関係なく、すぐに医療機関や相談窓口につながる必要があります。

気分の落ち込みを「副作用だから仕方ない」と我慢し続けるのは危険です。

気分の副作用が出た時の対策

低用量ピルで気分が落ち込む場合、いくつかの対策があります。

1. まずは記録する

気分の落ち込みがいつ始まったのか、どの時間帯に強いのか、休薬期間と関係があるのかを記録しましょう。

気分、睡眠、食欲、生理周期、服用時間をメモしておくと、原因を考えやすくなります。

2. 3ヶ月ほど様子を見る場合もある

軽い副作用であれば、身体が慣れるまで様子を見ることがあります。

NHS(英国国民保健サービス)では、ホルモン避妊薬の副作用は通常3ヶ月ほどで改善することが多いと報告されています。

ただし、症状が強い場合は無理に続ける必要はありません。

3. ピルの種類を変える

同じ低用量ピルでも、ホルモンの種類が違うと気分への影響が変わる場合があります。

一相性から三相性へ、または別のプロゲスチンを含むピルへ変更することで、落ち込みが軽くなる人もいます。

ピルが合わないと感じた場合、我慢するより種類を変える選択肢があります。

4. 服用時間や生活習慣を整える

睡眠不足、カフェインの摂りすぎ、食事の乱れ、強いストレスは気分の落ち込みを悪化させます。

ピルの影響を正しく見るためにも、まず睡眠と生活リズムを整えることが大切です。

5. 他の避妊方法を検討する

どうしても気分の落ち込みが強い場合は、ピル以外の避妊方法を検討することもあります。

コンドーム、子宮内避妊具、ホルモン量の少ない方法など、選択肢は複数あります。

低用量ピルが合わない人でも、避妊や生理管理の選択肢がなくなるわけではありません。

低用量ピルの気分以外の副作用

低用量ピルでは、気分の変化以外にも副作用が出ることがあります。

副作用 起こりやすい時期
吐き気 飲み始め
頭痛 飲み始め・休薬期間
不正出血 最初の数ヶ月
胸の張り 飲み始め
むくみ 体質による
性欲低下 個人差あり
気分の変化 飲み始め・種類変更後

副作用は飲み始めの数ヶ月に出やすく、身体が慣れると軽くなることがあります。

血栓症など重大な副作用にも注意

低用量ピルで注意すべき重大な副作用として、血栓症があります。

頻度は高くありませんが、早めに気づくことが重要です。

以下の症状がある場合は注意が必要です。

  • 突然の強い頭痛
  • 胸の痛み
  • 息苦しさ
  • 片足の強い痛みや腫れ
  • 視界がぼやける
  • ろれつが回らない

気分の落ち込みとは別に、血栓症を疑う症状がある場合は早急な対応が必要です。

個人輸入で低用量ピルを利用する人も増えている

近年は、低用量ピルを個人輸入で継続利用する女性も増えています。

マーベロン、トリキュラー、ヤーズ、ダイアン35などは、個人輸入でも知られているピルです。

通院の手間や費用を抑えたい人、生理管理や避妊を継続したい人から選ばれることがあります。

ただし、個人輸入で低用量ピルを使う場合も、副作用や気分の変化を軽視しないことが大切です。

特に気分の落ち込みが強い場合は、同じピルを続けるよりも、種類変更や中止を含めて見直す必要があります。

実際の口コミ

27歳 女性

「飲み始めて1ヶ月くらいは気分が沈む日がありました。最初はピルのせいか分かりませんでしたが、記録をつけたら休薬期間に落ち込みやすいと気づきました。」

32歳 女性

「最初に使ったピルはイライラと落ち込みが強かったです。別の種類に変えたらかなり楽になったので、相性はあると思います。」

24歳 女性

「PMSがひどくてピルを始めました。私の場合は、生理前の落ち込みが軽くなって、気分の波が少し安定しました。」

まとめ

低用量ピルで気分が落ち込むことはあります。

ホルモンに作用する薬であるため、飲み始めや種類変更後に、落ち込み・イライラ・不安感・涙もろさなどが出る人がいます。

一方で、PMSやPMDDによる気分の波が軽くなる人もいます。

低用量ピルの気分への影響は個人差が大きく、ピルの種類や体質によって合う・合わないがあります。

軽い副作用であれば3ヶ月ほどで落ち着くこともありますが、強い落ち込みや生活に支障が出る場合は我慢する必要はありません。

服用開始日、気分の変化、睡眠、休薬期間との関係を記録し、必要に応じてピルの種類変更や他の避妊方法も検討しましょう。

自分を傷つけたい気持ちや死にたい気持ちがある場合は、すぐに相談・受診することが最優先です。

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