海外のジェネリックを自宅にお取り寄せ!

ステロイド外用薬を塗ると皮膚が薄くなるって本当?正しい使い方を解説

皮膚の炎症・かゆみ

ステロイド外用薬を塗ると皮膚が薄くなるって本当?正しい使い方を解説

監修:医師・薬剤師

湿疹や皮膚炎でステロイド外用薬を処方されたとき、「塗り続けると皮膚が薄くなると聞いたけれど大丈夫?」と不安になる方は少なくありません。

結論からいうと、ステロイド外用薬によって皮膚が薄くなる「皮膚萎縮」が起こることはあります。ただし、適切な強さの薬を、適切な部位に、必要な期間だけ使用している場合には、そのリスクは低くなります。NHS(英国国民保健サービス)関連の医療機関でも、ステロイド外用薬を正しく使用した場合、皮膚が薄くなる副作用はまれであり、強いステロイドを長期間使用した場合などにリスクが高くなるとされています。

「ステロイドは怖いから少ししか塗らない」「症状が残っていてもすぐ中止する」という使い方も、治療が不十分になり皮膚炎を長引かせる原因になります。大切なのは、ステロイドを避けることではなく正しく使うことです。

ステロイド外用薬とは?

ステロイド外用薬は、皮膚の炎症を抑えるために使用される薬です。

アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹、虫刺されなど、さまざまな炎症性皮膚疾患に用いられます。

ステロイドには、炎症を引き起こす免疫反応を抑える作用や、炎症部分の血管を収縮させる作用などがあります。DermNetでも、ステロイド外用薬には抗炎症作用、免疫抑制作用、血管収縮作用などがあるとされています。

つまり、赤み、腫れ、かゆみなどを抑え、皮膚の炎症を早く落ち着かせるための薬です。

なぜステロイドで皮膚が薄くなるの?

ステロイド外用薬には、皮膚細胞の増殖やコラーゲンの生成などを抑える作用があります。

強いステロイドを長期間同じ場所へ使用すると、皮膚を構成する組織が薄くなり、皮膚萎縮と呼ばれる状態になることがあります。

皮膚が薄くなると、血管が透けて見えやすくなったり、少しの刺激で内出血しやすくなったりすることがあります。また、毛細血管が目立つ「毛細血管拡張」や、皮膚に線状の跡ができる「皮膚線条」が現れる場合もあります。

DermNetでも、ステロイド外用薬の長期使用による局所的な副作用として、皮膚萎縮、皮膚線条、紫斑、毛細血管拡張などが挙げられています。

どんな使い方で皮膚が薄くなりやすい?

皮膚萎縮のリスクは、すべてのステロイド外用薬で同じではありません。

特に注意したいのは、強いステロイドを長期間使用する、大量に使用する、皮膚の薄い場所へ使用するといったケースです。

NHS(英国国民保健サービス)関連の医療機関でも、強いステロイドを長期間使用した場合や、顔・皮膚のしわ部分・密閉された状態で使用した場合には皮膚萎縮のリスクが高まるとされています。

反対に、医師から指示された範囲で短期間使用する場合には、副作用を必要以上に恐れる必要はありません。

顔やまぶたは特に注意が必要

ステロイド外用薬は、塗る場所によって吸収される量が大きく異なります。

例えば、手のひらや足の裏は皮膚が厚いため薬が吸収されにくい一方、顔、まぶた、陰部、わきの下などは皮膚が薄く、薬が吸収されやすい部位です。

DermNetでは、まぶたや陰部、皮膚のしわ部分ではステロイドの吸収率が高く、強いステロイドの使用には特に注意が必要とされています。

体に処方された強いステロイドを、自己判断で顔へ塗ることは避けましょう。

強さにはランクがある

ステロイド外用薬には、薬ごとに作用の強さがあります。

日本では一般的に、ストロンゲスト、ベリーストロング、ストロング、ミディアム、ウィークなどのランクに分類され、症状の程度や塗る部位、年齢などに合わせて使い分けられます。

「強い薬は危険、弱い薬は安全」と単純に考えるのではなく、炎症が強い部分に弱すぎる薬を使い続けても十分な効果が得られず、結果として治療期間が長くなる場合があります。

症状を短期間でしっかり抑えるために、あえて適切な強さのステロイドを使用することも重要です。

少量だけ薄く伸ばせば安全?

ステロイドを怖がって、ごく少量を広い範囲へ薄く伸ばして使用する方もいます。しかし、必要な量より少なすぎると炎症を十分に抑えられない可能性があります。

塗る量の目安として使われるのが「FTU(フィンガーチップユニット)」です。

成人の場合、一般的なチューブから人差し指の先端から第一関節まで薬を出した量が約1FTUで、成人の手のひら約2枚分の面積へ塗る量の目安とされています。

NHS(英国国民保健サービス)関連の医療機関でも、塗布量を判断する方法としてFTUが案内されています。

「できるだけ少なく塗る」ことより、医師や薬剤師から指示された適量を使用することが重要です。

1日に何回も塗れば早く治る?

ステロイドは回数を増やせば増やすほど効果が高くなるわけではありません。

薬の種類や症状によって異なりますが、多くのステロイド外用薬では1日1~2回程度の使用が基本となります。

DermNetでは、多くのステロイド外用薬について、最初の数回の塗布以降は1日1回を超えて使用しても追加効果が大きくならないことがあるとされています。

処方時に「1日1回」「朝晩」などと指示されている場合は、その回数を守りましょう。

長期間ずっと塗り続けてもいい?

ステロイド外用薬をどのくらい使用するかは、疾患や薬の強さ、塗る場所などによって異なります。

NHS(英国国民保健サービス)関連の医療機関では、連続使用が1~2か月を超えると副作用リスクが高まりやすくなるとされ、長期治療では使用頻度を減らしたり休薬期間を設けたりすることがあります。

一方で、アトピー性皮膚炎などでは、症状が改善した後も再発予防のため間隔を空けながら使用する「プロアクティブ療法」が行われることがあります。

長期使用が必要だからといって必ず危険というわけではなく、医師の管理下で強さや頻度を調整することが重要です。

急にやめないほうがいい場合もある

症状が良くなったからといって、長期間使用していた強いステロイドを自己判断で突然中止すると、元の皮膚炎が再び悪化することがあります。

また、まれではありますが、強いステロイドを長期間・頻繁に使用していた人では、中止後に強い赤みや灼熱感などが現れる「ステロイド外用薬離脱反応」が報告されています。

NHS(英国国民保健サービス)関連の医療機関でも、長期間使用した場合には自己判断で突然中止せず、医師や専門看護師と使用方法を相談することが推奨されています。

減らし方や中止のタイミングについて指示を受けている場合は、その指示に従いましょう。

保湿剤と一緒に使うことも大切

湿疹やアトピー性皮膚炎では、ステロイドで炎症を抑えるだけでなく、保湿によって皮膚のバリア機能を維持することも重要です。

皮膚が乾燥すると外部刺激を受けやすくなり、再び炎症が起こりやすくなります。

そのため、症状や医師の指示に応じて保湿剤を併用します。

NHS(英国国民保健サービス)では、湿疹治療で保湿剤とステロイド外用薬を併用する場合、保湿剤を塗った後に時間を空けてステロイドを使用する方法も案内されています。

水虫など感染症に自己判断で塗らない

赤くてかゆい症状があるからといって、すべてが湿疹とは限りません。

水虫など真菌による感染症にステロイドだけを使用すると、炎症が一時的に目立たなくなる一方で感染そのものが広がることがあります。

DermNetでも、ステロイド外用薬が細菌感染、白癬、ヘルペスなどを悪化させたり、症状を分かりにくくしたりする可能性があるとされています。

以前もらったステロイドを「似た湿疹だから」と自己判断で別の皮膚症状へ使い回すことは避けましょう。

皮膚が薄くなったら元に戻る?

ステロイドによる軽度の皮膚萎縮は、薬を適切に減量・中止することで改善する場合があります。

NHS(英国国民保健サービス)関連の医療機関でも、正しく使用している場合の皮膚萎縮はまれであり、発生した場合も多くは治療中止後に改善するとされています。

ただし、強い皮膚萎縮や皮膚線条などでは完全に元の状態へ戻らないこともあります。

皮膚が以前より極端に薄く見える、血管が透けてきた、内出血しやすくなった、線状の跡ができたなどの変化があれば、薬を自己判断で続けたり急に中止したりせず、処方した医師へ相談しましょう。

ステロイドを必要以上に怖がらないことも大切

ステロイド外用薬には副作用がありますが、それだけを恐れて炎症を放置することにも問題があります。

湿疹を長期間かき続けると皮膚が傷つき、皮膚が厚くなる、色素沈着が残る、感染を起こすなどの悪影響につながることがあります。

ステロイドは「危険な薬だから使わない」のではなく、炎症があるときに必要な強さ・量・期間で使用し、改善後は医師の指示に沿って調整する薬と考えることが重要です。

まとめ

ステロイド外用薬によって皮膚が薄くなる皮膚萎縮は、実際に起こり得る副作用です。

しかし、強いステロイドを長期間・大量に使用した場合や、顔など皮膚の薄い場所へ不適切に使用した場合にリスクが高く、正しく使えば副作用のリスクは低く抑えられます。

自己判断で必要以上に少なく塗ったり、症状が残っているのにすぐ中止したりすることも適切ではありません。

ステロイド外用薬は「怖いから避ける薬」ではなく、「症状と部位に合った強さを、適量・適切な期間使う薬」です。皮膚が薄くなったように感じる、血管が目立つ、湿疹が改善しないなどの変化がある場合には、皮膚科の医師や薬剤師へ相談しましょう。

タイトルとURLをコピーしました