花粉症の種類と飛散時期は?1月から12月までの花粉カレンダーと対策・薬の成分を解説
監修:医師・薬剤師監修
「春が終わったのに鼻水が止まらない」「秋になると毎年くしゃみが増える」という人は、スギ以外の花粉に反応している可能性があります。
日本ではスギやヒノキが有名ですが、ハンノキ、シラカンバ、イネ科、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなども花粉症の原因になります。地域や気候によって飛散時期は異なり、複数の花粉に反応する人では、ほぼ一年中症状が続くこともあります。
花粉症対策では、自分が反応する花粉の種類と飛散時期を把握し、症状が強くなる前から対策を始めることが重要です。環境省では、スギやヒノキは春、イネ科は春から秋、ブタクサやヨモギなどは夏から秋に飛散すると報告されています。([env.go.jp](https://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/manual/2_chpt2.pdf))
花粉症とはどのような病気?
花粉症は、鼻や目に入った花粉を身体が異物と判断し、アレルギー反応を起こす病気です。
花粉を排除しようとしてヒスタミンなどの物質が放出され、次のような症状が現れます。
- 連続するくしゃみ
- 透明で水のような鼻水
- 鼻づまり
- 目のかゆみ、充血、涙
- 喉の違和感やせき
- 皮膚のかゆみ
- 頭が重い、集中しにくい
環境省では、日本で特に多いのはスギ花粉症とヒノキ花粉症ですが、ハンノキやシラカンバなどのカバノキ科、カモガヤなどのイネ科、ブタクサなどのキク科植物も原因になるとされています。([env.go.jp](https://www.env.go.jp/guide/info/ecojin/feature1/20260304.html))
花粉症の主な種類と特徴
| 花粉の種類 | 主な飛散時期 | 特徴 |
|---|---|---|
| スギ | 2~4月頃 | 日本で最も代表的。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみが起こりやすい |
| ヒノキ | 3~5月頃 | スギと続けて飛散し、春の症状が長引く原因になる |
| ハンノキ | 1~5月頃 | スギより早く症状が始まることがある |
| シラカンバ | 4~6月頃 | 北海道で多い。リンゴやモモなどで口腔症状が出る人もいる |
| イネ科 | 4~10月頃 | カモガヤ、オオアワガエリなど。河川敷や草地で飛散しやすい |
| ブタクサ | 8~10月頃 | 秋花粉の代表。草丈が低く、発生源の近くで吸い込みやすい |
| ヨモギ | 8~10月頃 | 道路脇や空き地に多く、秋の鼻炎の原因になる |
| カナムグラ | 8~11月頃 | 河川敷や道端に生え、秋の後半まで飛散することがある |
飛散時期には地域差があります。北海道ではシラカンバ、本州や四国、九州ではスギやヒノキの影響が目立ちます。また、気温や天候によって開始時期が前後するため、毎年同じ日から症状が始まるとは限りません。環境省の花粉症環境保健マニュアルでも、主な花粉の飛散時期には地域差があると報告されています。([env.go.jp](https://www.env.go.jp/content/900406385.pdf))
1月から12月までの花粉カレンダー
次の表は、日本の本州、特に関東周辺を基準にした一般的な目安です。北海道、東北、九州、標高の高い地域などでは時期が異なります。
| 月 | 飛散しやすい主な花粉 | 対策のポイント |
|---|---|---|
| 1月 | ハンノキ、地域によって少量のスギ | 毎年早く症状が出る人は、月の後半から薬の準備を始める |
| 2月 | スギ、ハンノキ | スギ花粉が本格化。マスク、眼鏡、抗ヒスタミン薬を早めに開始する |
| 3月 | スギ、ヒノキ、ハンノキ | 春花粉のピーク。洗濯物の外干しや長時間の換気に注意する |
| 4月 | ヒノキ、スギ、シラカンバ、イネ科 | スギが減ってもヒノキやイネ科へ切り替わるため、薬を急にやめない |
| 5月 | ヒノキ、シラカンバ、イネ科 | 公園、河川敷、草地で症状が出る人はイネ科花粉を疑う |
| 6月 | シラカンバ、イネ科 | 梅雨でも飛散はゼロではない。草刈りの近くでは花粉を吸い込みやすい |
| 7月 | イネ科 | 夏風邪と間違えやすい。透明な鼻水や目のかゆみが続く場合は花粉症を疑う |
| 8月 | イネ科、ブタクサ、ヨモギ | 秋花粉が始まる時期。空き地や河川敷へ近づく際はマスクを使用する |
| 9月 | ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ、イネ科 | 秋花粉のピーク。せきや喉の違和感が強い人もいる |
| 10月 | ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ、イネ科 | 衣類や髪に付いた花粉を室内へ持ち込まない |
| 11月 | カナムグラ、地域によって少量のスギ | 症状が続く場合はダニやハウスダストによる通年性鼻炎も確認する |
| 12月 | 飛散量は少ないが、地域によってスギやハンノキ | 鼻炎が続く場合は花粉以外の原因や副鼻腔炎も考える |
東京都の花粉情報でも、春はスギとヒノキ、春から秋はイネ科、夏から秋はブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどが飛散するとされています。([hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp](https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/allergy/pollen/index.html))
スギ・ヒノキ花粉症
スギ花粉は一般的に2月頃から増え、3月頃に多く飛散します。その後、ヒノキ花粉が3~5月頃に飛散するため、両方に反応する人では春の症状が長引きます。
「3月を過ぎても治らない」「4月になって症状が悪化した」という場合は、スギだけでなくヒノキにも反応している可能性があります。
晴れて暖かい日、風が強い日、雨が降った翌日などは花粉が増えることがあります。花粉情報を確認し、飛散量が多い日は外出時間を短くしましょう。
イネ科花粉症
イネ科花粉は、春から秋まで長期間飛散することがあります。
主な原因植物には、カモガヤ、オオアワガエリ、ススキなどがあります。スギ花粉より遠くまで飛びにくいため、河川敷、公園、草地など発生源の近くで症状が強くなりやすいのが特徴です。
草刈り中や草刈り直後の場所では、花粉や植物片を多く吸い込む可能性があります。イネ科花粉症がある人は、草むらへ入るときにマスクや眼鏡を使用しましょう。
ブタクサ・ヨモギ・カナムグラによる秋花粉症
秋花粉は、主に8~10月頃に飛散します。気温の変化による風邪と時期が重なるため、見分けにくいことがあります。
花粉症では、透明でさらさらした鼻水、連続するくしゃみ、目のかゆみが起こりやすいのに対し、感染症では発熱、喉の強い痛み、黄色や緑色の鼻水などを伴うことがあります。
ただし、症状だけでは判断できない場合もあります。発熱や強いだるさがある場合は、感染症も考えて医療機関へ相談してください。
花粉症を軽くする基本対策
花粉を吸い込まない
- 飛散量が多い日は不要な外出を減らす
- 顔へ密着する不織布マスクを使用する
- 花粉対策用の眼鏡を使う
- 草地や河川敷など原因植物が多い場所を避ける
室内へ持ち込まない
- 玄関前で衣類や髪の花粉を払う
- 帰宅後は手洗い、洗顔、うがいを行う
- 飛散量が多い日は洗濯物や布団を室内干しにする
- 窓を大きく開けたままにしない
- 床を濡れたシートや雑巾で掃除する
鼻と目をこすらない
目や鼻を強くこすると、粘膜が傷つき、赤みや腫れが悪化します。
目がかゆいときは、清潔な冷たいタオルをまぶたへ当てると一時的に楽になることがあります。コンタクトレンズで目の症状が強くなる場合は、眼鏡へ替える方法もあります。
症状が出る前から薬を準備する
毎年同じ時期に症状が出る人は、花粉の本格飛散前または症状が軽い段階から治療を始める初期療法が選択されます。
厚生労働省では、花粉飛散開始とともに薬を使い始める初期治療は、症状が強くなってから開始するより効果が高いと報告しています。([mhlw.go.jp](https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/ookubo.html))
花粉症に使われるおすすめの薬の成分
花粉症の薬は、「何が一番つらいか」で選ぶことが大切です。
| 主な症状 | 選択される成分・薬の種類 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| くしゃみ・鼻水 | フェキソフェナジン、ロラタジン、セチリジン、レボセチリジンなどの第2世代抗ヒスタミン薬 | 成分によって眠気や運転への影響が異なる |
| 鼻づまりを含む鼻症状全体 | フルチカゾン、モメタゾンなどの鼻噴霧用ステロイド薬 | 毎日継続して使用する。鼻血や刺激感に注意する |
| 強い鼻づまり | モンテルカストなどの抗ロイコトリエン薬 | 主に処方薬。気分や睡眠の変化があれば相談する |
| 目のかゆみ・充血 | オロパタジン、エピナスチン、ケトチフェンなどの抗アレルギー点眼薬 | コンタクトレンズの使用可否と点眼間隔を確認する |
| 一時的に強い鼻づまり | ナファゾリン、オキシメタゾリンなどの血管収縮成分 | 連用すると鼻づまりが悪化するため、長期使用しない |
フェキソフェナジン
フェキソフェナジンは、第2世代抗ヒスタミン薬です。くしゃみや鼻水を抑える目的で使用されます。
比較的眠気が出にくい成分として選ばれることがありますが、全員に眠気が起こらないわけではありません。服用後の体調を確認し、眠気や集中力低下がある場合は運転を避けましょう。
ロラタジン
ロラタジンも、くしゃみ、鼻水、鼻のかゆみなどに使われる第2世代抗ヒスタミン薬です。
1日1回タイプの製品が多く、服用回数を少なくしたい人に選ばれることがあります。持病や併用薬がある場合は、使用前に成分を確認してください。
セチリジン・レボセチリジン
セチリジンやレボセチリジンは、鼻症状や皮膚のかゆみに使われる抗ヒスタミン薬です。
効果を感じやすい人がいる一方、眠気が現れることがあります。運転や危険な機械操作をする人は、添付文書の注意事項を必ず確認しましょう。
フルチカゾン・モメタゾン
フルチカゾンやモメタゾンは、鼻へ噴霧するステロイド薬です。鼻の粘膜で炎症を抑え、くしゃみ、鼻水、鼻づまりのすべてに作用します。
鼻噴霧用ステロイド薬は、鼻づまりを含む鼻症状が強い人に重要な選択肢です。厚生労働省では、中等症以上の花粉症で鼻噴霧用ステロイド薬が使用され、局所へ作用するため全身性の副作用が比較的少ないと報告しています。([mhlw.go.jp](https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/ookubo.html))
鼻の中央にある鼻中隔へ向けて噴霧すると鼻血が出やすくなるため、ノズルを少し外側へ向けて使用します。
オロパタジン・エピナスチンなどの点眼薬
目のかゆみが強い場合は、抗アレルギー点眼薬を使用します。
点眼後にすぐ目を何度もまばたきすると、薬が涙と一緒に流れやすくなります。点眼後は静かに目を閉じ、目頭を軽く押さえます。
強い目の痛み、視力低下、片目だけの強い充血がある場合は、花粉症と決めつけず眼科を受診してください。
避けたい薬の使い方
眠気の出る薬を重ねる
花粉症薬、かぜ薬、せき止め、睡眠薬には、眠気を起こす成分が重複していることがあります。
複数の抗ヒスタミン薬を自己判断で重ねないでください。強い眠気、口の渇き、排尿しにくい、目がかすむなどの副作用が起こりやすくなります。
血管収縮性の点鼻薬を長期間使う
血管収縮成分を含む点鼻薬は、使用直後に鼻が通りやすくなります。しかし、長期間使い続けると、薬が切れたときに鼻の粘膜が強く腫れ、以前より鼻づまりが悪化する薬剤性鼻炎を起こすことがあります。
厚生労働省でも、血管収縮薬を使い過ぎると、反応が悪くなり、かえって鼻づまりが強くなると注意を促しています。([mhlw.go.jp](https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/ookubo.html))
症状が悪化してから薬を始める
鼻づまりで眠れないほど悪化してからでは、症状が落ち着くまで時間がかかる場合があります。
毎年同じ時期に症状が出る人は、花粉情報を確認し、症状が軽いうちに準備しましょう。
薬の成分を症状別に比較
| 成分・種類 | くしゃみ・鼻水 | 鼻づまり | 目の症状 | 眠気の注意 |
|---|---|---|---|---|
| 第2世代抗ヒスタミン薬 | 得意 | 成分による | 内服で軽減する場合がある | あり。成分差が大きい |
| 鼻噴霧用ステロイド薬 | 有効 | 有効 | 基本的に鼻症状が中心 | 通常は少ない |
| 抗ロイコトリエン薬 | 補助的 | 比較的向いている | 基本的に鼻症状が中心 | 成分の注意事項を確認 |
| 抗アレルギー点眼薬 | 作用しない | 作用しない | 得意 | 通常は少ないが成分による |
| 血管収縮性点鼻薬 | 作用は限定的 | 一時的に強く改善 | 作用しない | 連用による悪化に注意 |
個人輸入代行で花粉症薬を購入するメリット
個人輸入代行では、自宅から注文でき、国内では取り扱いの少ない成分、含有量、剤形、容量を比較できる点がメリットです。
例えば、次のような選択肢を探しやすくなります。
- 長期間分が入った抗ヒスタミン薬
- 1日1回タイプの花粉症薬
- 国内では選択肢が限られる鼻噴霧用ステロイド薬
- 抗アレルギー点眼薬
- ジェネリック医薬品
スギ花粉の時期だけでなく、イネ科や秋花粉にも反応する人は、服用期間が長くなることがあります。個人輸入を利用すると、成分や容量、価格を比較しながら、自分の症状と使用期間に合う商品を選びやすくなります。
ただし、海外の商品名だけで判断せず、有効成分と1錠・1噴霧・1滴当たりの含有量を必ず確認してください。
個人輸入で確認するポイント
- 有効成分
- 1錠、1噴霧、1滴当たりの含有量
- 1日の使用回数
- 服用または使用する期間
- 眠気や運転への影響
- 妊娠中、授乳中、小児の使用可否
- 緑内障、前立腺肥大症、高血圧などがある場合の注意
- 睡眠薬、かぜ薬、抗うつ薬などとの重複
- 製造元と使用期限
抗ヒスタミン薬は、同じ分類でも眠気の出方や服用回数が異なります。また、海外製品では国内製品と含有量が違う場合があります。
効きにくいからと自己判断で錠数を増やしたり、複数の抗ヒスタミン薬を同時に使用したりしないでください。
鼻噴霧薬や点眼薬も、内服薬と同様に使用回数と使用部位を守る必要があります。特にステロイド点眼薬は、眼圧上昇などのリスクがあるため、自己判断で長期間使用せず、必要に応じて眼科へ相談してください。
医療機関へ相談する目安
次のような場合は、耳鼻咽喉科、眼科、アレルギー科などへ相談してください。
- 市販薬や個人輸入した薬を使っても改善しない
- 鼻づまりで眠れない
- においが分かりにくい
- 黄色や緑色の鼻水が続く
- 顔や額に痛みがある
- せき、息苦しさ、喘鳴がある
- 目の痛みや視力低下がある
- 症状が一年中続いている
- 妊娠中、授乳中、小児への薬を選びたい
粘り気のある鼻水、頭重感、嗅覚低下などが続く場合は、副鼻腔炎が隠れている可能性があります。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会でも、鼻づまり、粘性の鼻汁、頭重感、嗅覚低下が続く場合は耳鼻咽喉科の受診が推奨されています。([jibika.or.jp](https://www.jibika.or.jp/modules/disease/index.php?content_id=21))
まとめ
日本では、2~4月のスギ、3~5月のヒノキだけでなく、春から秋のイネ科、夏から秋のブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど、さまざまな花粉が飛散します。
春以外にも症状が続く人は、スギ花粉症だけでなく、イネ科や秋花粉、ダニ・ハウスダストによる通年性アレルギー性鼻炎も考える必要があります。
くしゃみや鼻水にはフェキソフェナジン、ロラタジン、セチリジンなどの第2世代抗ヒスタミン薬、鼻づまりを含む鼻症状全体にはフルチカゾンやモメタゾンなどの鼻噴霧用ステロイド薬が選択肢になります。目のかゆみにはオロパタジンやエピナスチンなどの点眼薬が使われます。
個人輸入代行では、国内で入手しにくい成分や容量、ジェネリック医薬品を自宅から比較して注文できます。ただし、有効成分、含有量、眠気、併用薬、持病を確認し、自己判断で増量や重複使用をしないことが重要です。
自分が反応する花粉の時期を把握し、飛散前からマスク、眼鏡、室内への持ち込み対策、薬の準備を始めることで、花粉シーズンの負担を軽くできる可能性があります。

