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睡眠時間は足りているのに日中眠い原因とは?

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睡眠時間は足りているのに日中眠い原因とは?考えられる病気と対策を解説

監修:医師・薬剤師監修

「毎日7〜8時間寝ているのに、昼間になると眠くなる」

「朝起きても疲れが取れず、仕事中に集中できない」

「十分寝ているはずなのに、会議中や運転中に眠くなる」

睡眠時間を確保しているにもかかわらず、日中に強い眠気が続く場合があります。

睡眠は、単にベッドに入っていた時間だけで評価できません。夜中に何度も目が覚める、睡眠中に呼吸が止まる、脚が無意識に動くなどの問題があると、本人に自覚がなくても睡眠の質が低下します。

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、質の高い睡眠を「途中で頻繁に中断されず、起床時に回復感が得られる睡眠」と説明しています。十分な時間眠った後も眠気や疲労が残ることは、睡眠の質が低いサインのひとつです。

結論から言うと、睡眠時間が足りているのに日中眠い主な原因は、睡眠の質の低下、睡眠時無呼吸症候群、体内時計の乱れ、薬や飲酒の影響、ナルコレプシーなどの睡眠障害、または甲状腺機能低下症や貧血などの身体疾患です。

眠気によって運転中や作業中に意識が落ちそうになる場合は、単なる疲れとして放置しないことが重要です。

この記事では、睡眠時間を取っているのに日中眠くなる原因、疲労との違い、自宅で確認したいポイント、受診を検討した方がよい症状について解説します。

日中の眠気と疲労感は同じではない

日中の眠気とは、起きている必要がある時間帯に眠りそうになる状態です。

一方、疲労感は、身体がだるい、気力が出ない、休みたいと感じる状態であり、必ずしも実際に眠ってしまうとは限りません。

状態 主な特徴
日中の眠気 会議中、読書中、運転中などに眠り込みそうになる
疲労感 身体が重い、気力が出ない、活動したくない
両方がある 眠気に加えて、だるさや集中力低下も感じる

MedlinePlus(米国国立医学図書館の健康情報サイト)では、過度な日中の眠気は睡眠障害のサインになる場合があり、うつ、不安、ストレスなどは眠気よりも疲労や無気力として現れることが多いと報告されています。

「眠い」のか「疲れている」のかを区別すると、原因を絞り込みやすくなります。

原因1:睡眠時間は長くても睡眠の質が低い

8時間ベッドに入っていても、その間に何度も覚醒していれば、十分に回復できないことがあります。

次のような状態があると、睡眠が細かく分断される可能性があります。

  • 夜中に何度も目が覚める
  • トイレへ頻繁に起きる
  • いびきや呼吸停止がある
  • 脚が勝手に動く
  • 痛みやかゆみがある
  • 寝室の音や光が気になる
  • 飲酒後に眠りが浅くなる

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、成人の睡眠では時間だけでなく、中断が少ない良質な睡眠であることが重要だとしています。

睡眠時間だけを記録するのではなく、夜中に目が覚めた回数や、起床時の回復感も確認しましょう。

原因2:睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に気道が狭くなり、呼吸が繰り返し止まったり浅くなったりします。

呼吸が止まるたびに脳が短時間覚醒するため、本人は長時間眠ったつもりでも、深い睡眠を十分に取れないことがあります。

主なサインは次の通りです。

  • 大きないびきをかく
  • 睡眠中に呼吸が止まっていると言われる
  • 息苦しくなって目が覚める
  • 起床時に頭痛がある
  • 口や喉が強く乾く
  • 夜間頻尿がある
  • 日中の眠気が強い
  • 集中力が続かない

NHS(英国国民保健サービス)では、睡眠時無呼吸症候群の症状として、睡眠中のいびきや呼吸停止に加え、日中の強い眠気が挙げられています。眠気が強い状態では運転にも注意が必要です。

十分寝ているのに眠く、いびきや無呼吸を指摘されている場合は、睡眠時間を増やすだけでは改善しない可能性があります。

原因3:寝ている時間と体内時計が合っていない

人間の身体には、約24時間周期で睡眠と覚醒を調整する体内時計があります。

睡眠時間を十分取っていても、就寝・起床時間が日によって大きく変わると、体内時計と実際の生活時間がずれ、日中に眠気が出ることがあります。

特に注意したいのは次のような生活です。

  • 平日と休日で起床時刻が数時間違う
  • 夜勤や交代勤務をしている
  • 深夜までスマホやゲームを続ける
  • 休日に昼過ぎまで寝る
  • 長時間の昼寝をしている
  • 朝にほとんど光を浴びない

MedlinePlus(米国国立医学図書館の健康情報サイト)では、交代勤務や時差などによる概日リズム睡眠・覚醒障害が、日中の眠気につながる可能性があると報告されています。

睡眠時間だけでなく、毎日ほぼ同じ時間帯に眠っているかを確認することが大切です。

原因4:自分に必要な睡眠時間が足りていない

本人は「7時間寝れば十分」と考えていても、実際に必要な睡眠時間には個人差があります。

多くの成人では7〜8時間程度の良質な睡眠が目安になりますが、8時間以上必要な人もいます。反対に、ベッドに8時間いても入眠までに時間がかかり、実際の睡眠時間が短い場合もあります。

次のような場合は、睡眠時間を多く見積もっている可能性があります。

  • 寝床に入ってから1時間以上眠れない
  • 夜中に何度も起きている
  • 目覚ましを何度も止めている
  • 休日は平日より大幅に長く眠る
  • 朝は自力で起きられない

寝床にいた時間ではなく、実際に眠っていた時間を確認しましょう。

原因5:アルコールによって眠りが浅くなっている

お酒を飲むと寝つきがよくなったように感じることがあります。

しかし、アルコールの作用が夜の後半に弱くなると、中途覚醒や早朝覚醒が増え、睡眠が分断される可能性があります。

また、アルコールは喉の筋肉をゆるめるため、いびきや睡眠時無呼吸症候群を悪化させる場合があります。

毎晩寝酒をしている人は、睡眠時間を確保していても、睡眠の質が低下している可能性があります。

原因6:薬の副作用

一部の医薬品では、副作用として眠気が起こることがあります。

眠気を起こす可能性がある薬には、次のようなものがあります。

  • 睡眠薬
  • 抗不安薬
  • 一部の抗うつ薬
  • 一部の抗精神病薬
  • 抗ヒスタミン薬
  • 鎮痛薬
  • てんかん治療薬
  • 筋弛緩薬
  • 一部の風邪薬

MedlinePlusでは、鎮静作用のある薬が日中の眠気の原因になる可能性があると報告されています。

眠気が出たからといって、処方薬を自己判断で中止してはいけません。

薬を開始・増量してから眠気が強くなった場合は、服用時間や用量について医師・薬剤師へ相談しましょう。

原因7:ナルコレプシー

ナルコレプシーは、脳が睡眠と覚醒を正常に調整しにくくなる慢性的な神経疾患です。

夜に眠っていても、日中に耐え難い眠気が現れ、突然眠り込むことがあります。

NINDS(アメリカ国立神経疾患・脳卒中研究所)では、ナルコレプシーの人は起床直後には休めたように感じても、その後の日中に強い眠気が続く場合があり、夜間の睡眠も分断されやすいと報告されています。

ナルコレプシーでは、次の症状を伴うことがあります。

  • 突然、耐えられない眠気が来る
  • 会話中や作業中に眠ってしまう
  • 笑う・驚くなどの感情で身体の力が抜ける
  • 入眠時や目覚め際に身体が動かない
  • 眠りに入る時に現実のような夢や幻覚を見る

NHS(英国国民保健サービス)では、ナルコレプシーの代表的な症状として、日中の過度な眠気や突然の睡眠発作が挙げられています。

場所を選ばず突然眠ってしまう場合は、睡眠不足だけと考えず、睡眠障害の評価が必要です。

原因8:特発性過眠症

特発性過眠症は、十分または長時間眠っても日中の強い眠気が続く睡眠障害です。

長く眠った後でも目覚めにくく、起床後に頭が働かない状態が長く続くことがあります。

MedlinePlusでは、日中の過度な眠気を起こす他の原因が見つからない場合に、特発性過眠症が検討されると説明されています。診断では、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、むずむず脚症候群、うつ、薬剤、甲状腺機能低下症などを除外します。

毎日長時間眠っても眠気が取れず、起床すること自体が非常に難しい場合は、過眠症の可能性があります。

原因9:むずむず脚症候群や周期性四肢運動障害

むずむず脚症候群では、夕方から夜にかけて脚に不快感が生じ、動かさずにはいられなくなります。

周期性四肢運動障害では、睡眠中に脚が繰り返し動き、睡眠が細かく中断されます。

本人は脚が動いていることを覚えていなくても、睡眠の質が低下して日中の眠気につながる場合があります。

十分な睡眠時間がある人の過度な眠気に関係する睡眠障害として、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、むずむず脚・周期性四肢運動障害、特発性過眠症などが挙げられています。

原因10:甲状腺機能低下症

甲状腺ホルモンは、身体の代謝やエネルギー利用に関係します。

甲状腺機能が低下すると、強い眠気や疲労感のほか、次の症状が現れる場合があります。

  • 寒がりになった
  • 体重が増えた
  • 便秘が続く
  • 皮膚が乾燥する
  • むくみがある
  • 脈拍が遅い
  • 気分が落ち込む

MedlinePlusでは、甲状腺機能低下が日中の眠気や睡眠障害に関係する原因のひとつとして挙げられています。

原因11:貧血やその他の身体疾患

貧血では、身体の組織へ酸素を運ぶ能力が低下し、疲労感、息切れ、動悸、めまいなどが起こります。

本人は「眠い」と表現していても、実際には貧血による強い疲労感である場合があります。

また、糖尿病、心臓病、腎臓病、肝臓病、感染症などでも、日中のだるさや眠気が現れることがあります。

MedlinePlusでは、疲労の原因として、貧血、甲状腺疾患、糖尿病、心臓・肝臓・腎臓の病気、感染症、睡眠障害などが報告されています。

眠気に加えて、息切れ、体重変化、むくみ、動悸などがある場合は、睡眠以外の原因も確認する必要があります。

原因12:うつ病や精神的なストレス

うつ病では、不眠だけでなく、長時間眠る、起きても疲れが取れない、日中に横になりたくなるといった症状が現れる場合があります。

また、強いストレスや不安によって夜間の睡眠が浅くなり、睡眠時間を確保していても回復感が得られないことがあります。

次の状態が続く場合は注意が必要です。

  • 気分の落ち込みが続く
  • 以前楽しめたことに興味が持てない
  • 食欲や体重が大きく変わった
  • 集中できない
  • 朝起きることが非常につらい
  • 自分を責める考えが強い

眠気だけでなく気分や意欲の変化がある場合は、睡眠障害と精神的な問題の両方を確認することが重要です。

日中の眠気を確認するための記録方法

原因を確認するには、1〜2週間程度、睡眠と眠気を記録すると役立ちます。

記録項目 確認する内容
就寝・起床時間 毎日の睡眠時間と規則性
入眠までの時間 寝床に入ってから眠るまで
中途覚醒 夜中に起きた回数と時間
昼寝 開始時間と長さ
飲酒・カフェイン 摂取した時間と量
服用薬 薬を飲んだ時間
日中の眠気 眠気が強かった時間帯と状況
いびき・無呼吸 家族から指摘された内容

「何時間寝たか」だけでなく、「いつ、どの場面で眠くなるか」まで記録しましょう。

自宅でできる対策

起床時間をそろえる

休日も含め、起きる時間を大きく変えないようにします。

朝はカーテンを開けて日光を浴び、体内時計を整えましょう。

昼寝は短くする

長時間の昼寝や夕方以降の昼寝は、夜の睡眠を浅くする場合があります。

昼寝をする場合は、午後の早い時間帯に短時間で切り上げます。

寝酒を控える

アルコールで眠れても、夜の後半に睡眠が浅くなる可能性があります。

眠る目的で毎晩飲酒している場合は、飲酒量と時間を見直しましょう。

就寝前のスマホを減らす

強い光や刺激のある情報は、眠気を妨げる可能性があります。

寝床へ入る前にスマホや仕事を終え、照明を少し暗くします。

適度に身体を動かす

日中の適度な運動は、夜の睡眠を整える助けになります。

ただし、就寝直前の激しい運動は避けましょう。

生活習慣を整えても強い眠気が続く場合は、眠気を気合で抑えるのではなく、原因を調べる必要があります。

カフェインで眠気を抑え続けてもよい?

コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインは、一時的に眠気を軽くします。

しかし、夕方以降に大量摂取すると夜の睡眠を妨げ、翌日にさらに眠くなる悪循環につながる可能性があります。

眠気を抑えるためにカフェイン量が増えている場合は、睡眠時無呼吸症候群や薬の副作用など、根本原因を確認しましょう。

強い眠気をカフェインだけで隠し続けるのは避けるべきです。

眠気がある時の運転は避ける

日中の眠気は、自動車事故や作業中の事故につながる可能性があります。

運転中に次のサインがある場合は、運転を続けないでください。

  • あくびが止まらない
  • まぶたが重い
  • 直前の道路状況を覚えていない
  • 車線からずれそうになる
  • 信号や標識を見落とす
  • 頭が何度も前へ落ちる

睡眠時無呼吸症候群による強い日中の眠気がある場合、NHSでは症状が管理されるまで運転を控える必要があると案内しています。

窓を開ける、音楽を聴く、ガムをかむといった方法では、安全な運転を保証できません。

医療機関へ相談した方がよいケース

  • 7〜8時間以上寝ても眠気が続く
  • 会議中や会話中に眠ってしまう
  • 運転中に眠くなる
  • いびきや無呼吸を指摘された
  • 突然眠り込むことがある
  • 笑った時などに身体の力が抜ける
  • 起床することが極端に難しい
  • 睡眠薬や抗不安薬の服用後から眠気が強い
  • 体重増加、寒がり、便秘などがある
  • 息切れ、動悸、めまいがある
  • 気分の落ち込みや意欲低下が続く

NINDS(アメリカ国立神経疾患・脳卒中研究所)は、睡眠の問題や日中の異常な疲れ・眠気がある場合、睡眠障害は治療できることが多いため医療機関へ相談するよう案内しています。

医療機関では何を調べる?

医療機関では、睡眠時間、いびき、昼寝、飲酒、服用薬、仕事の勤務時間などを確認します。

必要に応じて、次の検査が行われます。

検査 確認する目的
血液検査 貧血、甲状腺機能、血糖値、肝機能などを確認する
終夜睡眠ポリグラフ検査 睡眠中の呼吸、脳波、酸素濃度、脚の動きなどを調べる
簡易睡眠検査 自宅で呼吸や酸素濃度を測定する
反復睡眠潜時検査 日中にどの程度早く眠るかを調べる
睡眠日誌・活動量計 睡眠時間や体内時計の状態を確認する

睡眠時間だけで診断するのではなく、夜間の睡眠状態と日中の眠りやすさを合わせて評価します。

個人輸入で眠気対策薬を利用する場合の注意点

日中の眠気を抑える目的で、海外製の覚醒作用を持つ医薬品などを個人輸入で検討する人もいます。

個人輸入は、自宅から注文でき、海外製品を比較しやすい点を利便性と感じる人もいます。

一方、日中の眠気は、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、特発性過眠症、甲状腺機能低下症、薬の副作用など、原因によって治療方法が異なります。

原因を確認せず覚醒作用のある薬だけで眠気を抑えると、睡眠障害や病気の発見が遅れる可能性があります。

また、製品によって有効成分、含有量、併用禁忌、副作用が異なります。動悸、血圧上昇、不安、不眠などが起こる可能性もあるため、自己判断で増量したり、エナジードリンクなどと重ねたりするのは避けましょう。

実際によく聞かれるケース

38歳 男性

「毎日7時間以上寝ているのに、会議中に眠くなっていました。家族から大きないびきと呼吸停止を指摘され、睡眠時間ではなく睡眠中の呼吸を確認しました。」

29歳 女性

「休日に長く寝ても眠気が取れず、通勤中にも眠り込んでいました。単なる睡眠不足ではなく、過眠症を含めた睡眠障害の検査を受けました。」

54歳 女性

「眠気とだるさが続き、睡眠の質が悪いと思っていました。寒がりや便秘もあったため、甲状腺機能を確認することになりました。」

※個人の感想であり原因や症状には個人差があります。

まとめ

睡眠時間が足りているのに日中眠い場合は、単純な睡眠不足だけでなく、睡眠の質や身体の病気が関係している可能性があります。

特に、睡眠時無呼吸症候群、体内時計の乱れ、薬や飲酒の影響、ナルコレプシー、特発性過眠症、甲状腺機能低下症などが主な原因として考えられます。

睡眠時間を確認する際は、ベッドにいた時間だけでなく、中途覚醒の回数、いびき、無呼吸、起床時の回復感まで記録しましょう。

生活習慣の対策としては、起床時間を一定にする、朝に日光を浴びる、長い昼寝や寝酒を避ける、就寝前のスマホやカフェインを控えることが役立ちます。

一方、十分な睡眠を取っても眠気が続く、突然眠り込む、いびきや無呼吸がある、起床が極端に難しい場合は、睡眠障害の検査を検討する必要があります。

運転中や危険な作業中に眠気がある場合は、無理に続けず、安全を確保することが最優先です。

強い日中の眠気をカフェインや薬だけで抑え続けず、夜の睡眠状態、服用薬、血液検査などを含めて原因を確認しましょう。

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