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夜中に何度も目が覚める原因とは?中途覚醒の対策を解説

睡眠

夜中に何度も目が覚める原因とは?中途覚醒の対策を解説

監修:医師・薬剤師監修

「夜中の2時や3時に目が覚める」「トイレに起きた後、なかなか眠れない」「一晩に何度も目覚めて、朝から身体がだるい」と悩んでいませんか。

寝ている途中で目が覚めることを中途覚醒と呼びます。短時間目覚めてもすぐ眠り直せて、日中の生活に影響がなければ、必ずしも病気とは限りません。

しかし、夜中に何度も目が覚める状態が続き、疲労感、眠気、集中力低下などが現れている場合は、睡眠の質が低下している可能性があります。

中途覚醒の原因は一つではありません。ストレス、飲酒、加齢、更年期、夜間頻尿、睡眠時無呼吸症候群など、複数の要因が重なっていることもあります。

この記事では、中途覚醒が起こる主な原因、夜中に目覚めたときの対処方法、生活習慣の見直し方、睡眠薬を検討する目安について分かりやすく解説します。

中途覚醒とは?

中途覚醒とは、一度眠った後に夜中に目が覚め、その回数が多かったり、眠り直すまでに時間がかかったりする状態です。

例えば、午後11時に眠った後、午前1時、3時、5時と繰り返し目覚めるケースや、夜中にトイレへ行った後、1時間以上眠れなくなるケースがあります。

人は睡眠中に、深い眠りと浅い眠りを繰り返しています。浅い眠りのタイミングで短く目覚めること自体は珍しくありません。

問題になるのは、目覚める回数が増え、朝までまとまって眠れないことで、日中の生活へ影響が出ている場合です。

睡眠時間が合計6時間あっても、何度も長く目覚めていれば、十分に休んだ感覚を得られないことがあります。

原因1:ストレスや不安で脳が緊張している

仕事、人間関係、家族、金銭面などの悩みがあると、寝ている間も身体が緊張状態から抜けにくくなります。

夜中に一度目覚めたとき、仕事の予定や心配事を考え始めると、交感神経が活発になり、心拍数が上がって眠りに戻りにくくなります。

さらに、「今日も目が覚めた」「早く寝なければ明日がつらい」と焦ることが、新たなストレスになります。

眠れないことへの不安が強くなると、夜中に目覚めること自体を恐れるようになり、中途覚醒が慢性化する悪循環に入りやすくなります。

原因2:寝酒によって睡眠の後半が浅くなる

お酒を飲むと眠くなるため、不眠対策として寝酒をしている人もいます。

アルコールは一時的に寝つきをよくしますが、数時間たって体内で分解されると、眠りが浅くなり、夜中や明け方に目が覚めやすくなります。

利尿作用によってトイレへ行く回数が増えるほか、喉の渇き、寝汗、動悸などで目覚めることもあります。

また、飲酒は喉の筋肉を緩ませ、いびきや睡眠時無呼吸を悪化させる可能性があります。

お酒を飲むと寝つけても、夜中に何度も起きる場合は、寝酒が中途覚醒の原因になっていないか確認しましょう。

原因3:夕方以降のカフェイン

コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには、脳を覚醒させる働きがあります。

夕食後にコーヒーを飲んでも寝つける人はいますが、眠りが浅くなり、夜中に目覚める回数が増えることがあります。

カフェインへの反応には個人差があり、午後に飲んだコーヒーの影響が夜まで残る人もいます。

中途覚醒が続いている場合は、少なくとも1~2週間、昼過ぎ以降のカフェインを控えて変化を確認してみましょう。

原因4:加齢によって眠りが浅くなる

年齢を重ねると、若い頃より深い睡眠が減り、浅い睡眠が増える傾向があります。

そのため、小さな物音、室温の変化、尿意などで目覚めやすくなります。また、必要な睡眠時間が短くなっているのに、以前と同じ時間だけ布団に入っていると、途中で目覚める時間が増えることがあります。

例えば、午後9時から午前7時まで10時間布団に入っていても、身体が必要とする睡眠が7時間程度であれば、夜中や早朝に目覚めやすくなります。

早く眠ろうとして必要以上に長く布団へ入ると、反対に眠れない時間が増えることがあります。

原因5:更年期のホットフラッシュや寝汗

40代後半から50代の女性では、更年期によるホルモン変化が中途覚醒に関係することがあります。

更年期にはエストロゲンの分泌量が大きく変動し、体温調節が不安定になります。その結果、夜間に身体が急に熱くなり、寝汗や動悸で目が覚めることがあります。

汗が引いた後に身体が冷え、パジャマや寝具の不快感で眠り直せなくなるケースもあります。

月経周期の変化、ほてり、イライラ、寝汗などが重なっている場合は、婦人科で更年期症状について相談できます。

原因6:夜間頻尿

夜中にトイレへ行くために何度も目覚める場合は、夜間頻尿が関係している可能性があります。

就寝前の水分の摂りすぎ、飲酒、カフェイン、加齢による膀胱機能の変化などが原因になります。

高血圧や心臓・腎臓の病気によるむくみ、糖尿病、前立腺肥大、過活動膀胱などが隠れていることもあります。

寝る前だけ極端に水分を我慢するのではなく、夕方以降の飲み方を見直しましょう。日中に十分な水分を摂り、就寝直前の大量摂取を避けます。

排尿時の痛み、血尿、急に強くなった頻尿、脚のむくみなどがある場合は、内科や泌尿器科へ相談してください。

原因7:睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に喉の空気の通り道が狭くなり、呼吸が何度も止まります。

呼吸を再開するたびに脳が短く覚醒するため、本人がはっきり覚えていなくても、睡眠が細かく分断されます。

大きないびき、睡眠中の無呼吸、起床時の頭痛や口の渇き、日中の強い眠気がある場合は注意が必要です。

特に、高血圧、肥満、飲酒習慣がある人はリスクが高くなります。女性では閉経後に発症しやすくなり、不眠や疲労感が主な症状となることもあります。

原因8:むずむず脚症候群

夜になると脚がむずむずする、じっとしていられない、脚を動かすと楽になる場合は、むずむず脚症候群が考えられます。

寝つきを悪くするだけでなく、眠った後も脚の動きによって睡眠が中断されることがあります。

鉄分不足、妊娠、腎臓病、一部の薬などが関係する場合があります。

自己判断で鉄剤を大量に飲まず、症状が続く場合は医療機関で血液検査を受けましょう。

原因9:痛み、かゆみ、咳、胃酸の逆流

腰痛、関節痛、頭痛、皮膚のかゆみなどがあると、痛みや不快感で夜中に目覚めることがあります。

喘息や風邪による咳、鼻づまりも睡眠を妨げます。

また、夕食後すぐに横になると、胃酸が食道へ逆流し、胸やけや咳で目覚める場合があります。

夜中に目覚めたときの症状を記録すると、睡眠以外の病気が原因になっていないか確認しやすくなります。

原因10:服用している薬の影響

一部の薬は、眠りを浅くしたり、尿量を増やしたり、脚のむずむず感を悪化させたりすることがあります。

ステロイド薬、一部の抗うつ薬、気管支を広げる薬、利尿薬などを使い始めてから中途覚醒が増えた場合は、薬の影響も考えます。

ただし、眠れないからといって処方薬を自己判断で中止してはいけません。

薬を飲む時間を変更できる場合もあるため、処方した医師や薬剤師へ相談してください。

夜中に目が覚めたときにやってはいけないこと

夜中に目覚めたとき、まず避けたいのが時計やスマートフォンを何度も確認することです。

「もう3時だ」「あと4時間しか眠れない」と考えると、眠れないことへの焦りが強くなります。

スマートフォンでSNSや動画を見ると、強い光と情報によって脳が覚醒しやすくなります。

また、眠ろうとして長時間力を入れて目を閉じ続けることも、身体の緊張につながります。

眠りは努力して起こすものではありません。眠れないことに焦るほど、かえって目が冴えやすくなります。

夜中に目覚めたときの正しい対処方法

目覚めても眠気が残っている場合は、時計を見ず、そのまま楽な姿勢でゆっくり呼吸します。

鼻から4秒かけて息を吸い、口から6秒かけて吐く呼吸を数回繰り返しましょう。

しばらく横になっても眠れず、考え事が増えてきた場合は、一度ベッドから出ます。

照明を暗くした部屋で、紙の本を読む、静かな音楽を小さく流すなど、刺激の少ない行動を選びます。眠気が戻ってからベッドへ戻りましょう。

この方法を続けることで、「ベッドは眠れずに悩む場所」ではなく、「眠る場所」という感覚を保ちやすくなります。

毎朝同じ時間に起きる

中途覚醒した翌日は、睡眠不足を補うために昼まで眠りたくなるかもしれません。

しかし、起床時間が大きく遅れると、体内時計がずれ、次の夜に眠気が来る時間も遅くなります。

眠れなかった日でも、可能な範囲で毎朝同じ時間に起き、朝の光を浴びましょう。

休日も平日との差を小さくすると、睡眠と覚醒のリズムが整いやすくなります。

昼寝は短くして夕方以降を避ける

中途覚醒によって眠気が強い日は、短い昼寝が役立つことがあります。

ただし、夕方以降に長く眠ると、夜にたまるはずの眠気が弱くなります。

昼寝をする場合は、午後の早い時間に20~30分程度を目安にしましょう。

ベッドで本格的に眠るのではなく、椅子やソファで短く休むと、長時間眠りすぎるのを防ぎやすくなります。

寝室の温度・光・音を見直す

寝室が暑すぎる、寒すぎる、乾燥している、外の音が聞こえるといった環境も、中途覚醒の原因になります。

夏はエアコンを無理に切らず、冷風が身体へ直接当たらないよう調整します。寝汗をかく人は、吸湿性のよいパジャマや寝具を選びましょう。

カーテンの隙間から入る街灯や、電化製品の明るい表示が気になる場合は、光を遮る工夫も必要です。

中途覚醒と認知行動療法

長く続く不眠では、認知行動療法(CBT-I)が標準的な治療の一つです。

認知行動療法では、必要以上に長く布団へ入る習慣や、「眠れなければ明日は何もできない」といった不安を見直します。

毎日の睡眠を記録し、実際に眠れている時間に合わせてベッドで過ごす時間を調整する方法もあります。

慢性的な中途覚醒では、薬だけでなく、眠りに対する考え方と行動を整える治療が重要です。

中途覚醒に使われる睡眠薬

生活習慣や睡眠環境を改善しても中途覚醒が続き、日中の生活へ影響がある場合は、睡眠薬が選択肢になります。

睡眠薬には、次のような種類があります。

薬の種類 主な特徴 主な注意点
オレキシン受容体拮抗薬 脳の覚醒を促す働きを抑え、睡眠を維持しやすくする 翌朝の眠気、悪夢、金縛りのような症状
メラトニン受容体作動薬 体内時計へ働きかけ、自然な眠気を促す 即効性が強くない場合がある
ベンゾジアゼピン系・類似薬 脳の興奮を抑え、寝つきや睡眠維持を助ける ふらつき、転倒、依存、翌朝の眠気

中途覚醒では、寝つきだけを助ける短時間作用型の薬では、夜中や早朝に効果が切れる場合があります。

一方、作用時間が長すぎる薬では、朝の眠気やふらつきが残る可能性があります。

薬の強さだけでなく、目覚める時間、起床時間、翌朝の運転や仕事まで考えて選ぶことが大切です。

睡眠薬を個人輸入する場合の注意点

通院の時間を取りにくい、海外で流通している睡眠薬を比較したいという理由から、個人輸入代行サイトを利用する人もいます。

個人輸入では、国内で入手しにくい商品を自宅から注文できる点がメリットです。

一方で、中途覚醒の原因が睡眠時無呼吸症候群、夜間頻尿、痛み、更年期などの場合、睡眠薬だけを使用しても根本的な改善につながらない可能性があります。

薬によって作用時間、翌朝への残り方、依存性、併用禁忌が異なります。アルコール、抗不安薬、ほかの睡眠薬と一緒に使用すると、眠気や呼吸抑制、転倒などのリスクが高まることがあります。

個人輸入を利用する場合も、有効成分、含有量、作用時間、用法・用量、併用禁忌を確認し、自己判断で増量や複数薬の併用をしないでください。

医療機関へ相談した方がよい目安

夜中に目覚めてもすぐ眠り直せて、日中に影響がなければ、過度に心配する必要はありません。

一方で、次のような状態がある場合は、睡眠外来、精神科、心療内科、内科などへの相談を検討してください。

  • 夜中に何度も目が覚める状態が長期間続く
  • 目覚めた後、30分以上眠れないことが多い
  • 朝起きても強い疲労感がある
  • 日中に強い眠気や集中力低下がある
  • 仕事中や運転中に眠りそうになる
  • 大きないびきや無呼吸を指摘されている
  • 脚のむずむず感で眠れない
  • 寝汗やホットフラッシュが強い
  • 夜間の頻尿が続いている
  • 気分の落ち込みや強い不安がある
  • 睡眠薬やお酒がないと眠れない

大きないびき、無呼吸、日中の耐えられない眠気がある場合は、睡眠時無呼吸症候群を確認する必要があります。

まとめ|中途覚醒は目覚める原因に合わせて対策しよう

夜中に何度も目が覚める中途覚醒は、ストレス、飲酒、カフェイン、加齢、更年期、夜間頻尿などによって起こります。

睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群、痛み、服用中の薬が関係している場合もあります。

まずは毎朝の起床時間をそろえ、夕方以降のカフェインや寝酒、長い昼寝を控えましょう。

夜中に目覚めたときは時計やスマートフォンを何度も見ず、眠れない場合はいったんベッドを離れ、眠気が戻ってから横になります。

生活習慣を整えても中途覚醒が続き、日中の仕事や運転へ影響がある場合は、認知行動療法や睡眠薬を含む治療を検討できます。

中途覚醒を単なる年齢や体質の問題と決めつけず、目覚める時間や回数、同時に起こる症状を記録し、原因に合った対策を選ぶことが重要です。

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