ED治療薬で頭痛が起こるのはなぜ?症状が出たときの対処法
監修:医師・薬剤師監修
ED治療薬を服用したあとに、頭が重い、ズキズキする、締め付けられるように痛むといった頭痛を経験する人がいます。
頭痛は、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルなどのED治療薬で比較的よくみられる副作用の一つです。薬が効いている証拠のように感じる人もいますが、頭痛が強いと性行為に集中できず、薬を使い続けることに不安を感じる場合もあるでしょう。
ED治療薬による頭痛は、薬の血管拡張作用が陰茎だけでなく、頭部を含む全身の血管にも影響することで起こると考えられています。多くは薬の作用が弱まるにつれて自然に改善しますが、頭痛の強さや一緒に現れる症状によっては、服用を中止して医療機関を受診する必要があります。
この記事では、ED治療薬で頭痛が起こる仕組み、薬ごとの特徴、頭痛が出たときの対処法、鎮痛薬を使用するときの注意点、受診が必要な危険な症状について詳しく解説します。
- ED治療薬で頭痛が起こる主な理由
- 頭の血管が広がると、なぜ痛みを感じるのか
- ED治療薬の頭痛は珍しい副作用ではない
- シルデナフィルで起こる頭痛の特徴
- バルデナフィルで起こる頭痛の特徴
- タダラフィルで起こる頭痛の特徴
- ED治療薬の頭痛はどのくらい続く?
- ED治療薬で頭痛が出たときの対処法
- 頭痛薬は一緒に飲んでもよい?
- 頭痛薬を予防的に飲んでもよい?
- 服用量を減らせば頭痛は軽くなる?
- 別のED治療薬に変更すると頭痛は減る?
- 飲酒すると頭痛が起こりやすくなる
- 脱水や睡眠不足も頭痛を悪化させる
- 頭痛と同時にめまいがある場合
- すぐに受診したほうがよい頭痛
- 胸痛があるときに硝酸薬を使ってはいけない
- 毎回頭痛が起こる場合はどうする?
- 個人輸入したED治療薬では副作用に注意
- 頭痛をできるだけ起こしにくくするポイント
- よくある質問
- まとめ
ED治療薬で頭痛が起こる主な理由
ED治療薬で頭痛が起こる理由を理解するには、まず薬が勃起を助ける仕組みを知る必要があります。
性的刺激を受けると、陰茎海綿体では一酸化窒素が放出され、cGMPという物質が増加します。cGMPは陰茎の平滑筋を緩めて血管を広げ、陰茎内へ血液を流れ込みやすくする役割を持っています。
一方、体内にはcGMPを分解するPDE5という酵素があります。シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルなどのED治療薬は、このPDE5の働きを抑えることから「PDE5阻害薬」と呼ばれます。
PDE5の働きが抑えられると、cGMPが分解されにくくなり、性的刺激があったときに陰茎へ血液が流れ込みやすくなります。
ただし、薬の作用は陰茎の血管だけに完全に限定されるわけではありません。頭部や顔、鼻、皮膚などの血管にも一定の影響が及ぶため、血管が広がった結果として頭痛、ほてり、顔の赤み、鼻づまりなどが起こることがあります。
つまり、ED治療薬による頭痛は、薬が血管を広げる作用に伴って起こる代表的な副作用です。
頭の血管が広がると、なぜ痛みを感じるのか
脳の組織そのものには、一般的な意味での痛みを感じる神経はほとんどありません。しかし、脳を包む膜や頭部の血管周辺には、痛みを感じる神経が存在します。
ED治療薬によって頭部の血管が広がると、その周囲にある三叉神経などが刺激され、頭痛として感じられることがあります。人によっては、ズキズキと脈打つような痛みや、頭全体が重くなるような痛みとして現れます。
血管拡張による頭痛は、次のような症状と同時に現れることがあります。
- 顔や首のほてり
- 頬が赤くなる
- 鼻づまり
- 目の充血
- 軽いめまい
- 動悸
これらは同じ血管拡張作用に関連していることが多く、薬の血中濃度が高くなる時間帯に出やすい傾向があります。
ED治療薬の頭痛は珍しい副作用ではない
頭痛は、PDE5阻害薬に共通してみられる副作用です。ただし、発生頻度は薬の種類、使用量、臨床試験の条件、患者の体質によって異なります。
シルデナフィルの添付文書では、海外臨床試験において頭痛が比較的高い頻度で報告されています。また、バルデナフィルやタダラフィルの添付文書でも、頭痛は主な副作用の一つとして記載されています。
NHS(英国国民保健サービス)も、シルデナフィルでよくみられる副作用として、頭痛、吐き気、消化不良、めまいなどを挙げています。
頭痛が出たからといって、直ちに重大な異常が起きているとは限りません。ただし、毎回強い頭痛が出る場合や、これまで経験したことがない激しい頭痛が起きた場合は、単なる副作用と決めつけないことが大切です。
シルデナフィルで起こる頭痛の特徴
シルデナフィルは、バイアグラやシルデナフィルジェネリックに含まれる有効成分です。一般的には性行為の約1時間前に服用し、効果は個人差があるものの数時間程度持続します。
シルデナフィルは、ED治療薬のなかでも頭痛やほてりが比較的現れやすい薬とされています。国内外の臨床試験でも、頭痛は主な副作用として報告されています。
服用後、薬の血中濃度が上昇する時間帯に頭痛が始まり、数時間程度で軽くなるケースが一般的です。空腹時に服用した場合は薬が比較的速く吸収されるため、人によっては頭痛やほてりを急に感じることがあります。
一方、脂肪分の多い食事のあとに服用すると吸収が遅れ、効果が弱くなったり、現れる時間が遅くなったりする可能性があります。頭痛を避けるために食後すぐ飲むという使い方は、EDに対する効果にも影響するため、自己判断で調整するのではなく処方時の指示に従いましょう。
バルデナフィルで起こる頭痛の特徴
バルデナフィルは、レビトラの有効成分として知られるPDE5阻害薬です。現在、日本では主にバルデナフィルのジェネリック医薬品が使用されています。
バルデナフィルも、血管拡張作用によって頭痛、ほてり、鼻づまりなどを起こすことがあります。添付文書では、頭痛は比較的よくみられる副作用として記載されています。
バルデナフィルは作用発現が比較的速いことが特徴ですが、その分、薬の作用を強く感じる人もいます。服用量が多いほど副作用が強く現れる可能性があるため、効き目が不十分だからといって自己判断で錠数を増やしてはいけません。
特に、高齢者、肝機能が低下している人、一部の薬を併用している人では、血中濃度が高くなりやすい場合があります。処方された用量を守り、頭痛が繰り返される場合は医師へ相談してください。
タダラフィルで起こる頭痛の特徴
タダラフィルは、シアリスやタダラフィルジェネリックに含まれる有効成分です。ほかのED治療薬と比べて作用時間が長く、服用後36時間程度まで効果が期待できるとされています。
タダラフィルでも、頭痛は主な副作用の一つです。添付文書では、頭痛に加えて、ほてり、消化不良、鼻づまり、背部痛、筋肉痛などが報告されています。
作用時間が長いことから、頭痛もシルデナフィルやバルデナフィルより長く続くと感じる人がいます。ただし、必ず長時間頭痛が続くわけではなく、症状の出方には個人差があります。
タダラフィルでは、服用当日だけでなく翌日まで頭痛や体の重さを感じる可能性があることを理解しておきましょう。
ED治療薬の頭痛はどのくらい続く?
頭痛が続く時間は、薬の種類、服用量、体質、食事、飲酒、併用薬などによって異なります。
一般的には、薬の血中濃度が高くなる時間帯に頭痛が強くなり、その後、薬が体内で分解されるにつれて軽くなっていきます。
| 主な成分 | 効果の持続時間の目安 | 頭痛の経過 |
|---|---|---|
| シルデナフィル | 約4~5時間 | 服用後数時間以内に現れ、作用低下とともに軽くなることが多い |
| バルデナフィル | 約5~8時間 | 服用後比較的早く現れ、数時間程度続くことがある |
| タダラフィル | 最長約36時間 | 当日から翌日にかけて残る場合がある |
上記はあくまで目安です。薬の効果が続いている時間と、頭痛が続く時間が完全に一致するわけではありません。
NHS(英国国民保健サービス)では、シルデナフィルによる頭痛への対処として、休息と十分な水分摂取を案内しています。また、継続して使用する薬としてシルデナフィルを服用している場合、頭痛は使用開始後しばらくすると軽くなることがあるとされています。
ED治療目的では毎日服用するとは限らないため、使用するたびに頭痛が繰り返される場合は、用量や薬の種類が体質に合っていない可能性があります。
ED治療薬で頭痛が出たときの対処法
安静にして体を休める
頭痛が出た場合は、無理に動き回らず、静かな場所で体を休めましょう。立ち上がったときにめまいやふらつきがある場合は、転倒を防ぐため、椅子に座るか横になります。
頭痛やめまいがある状態では、自動車の運転、自転車の使用、高所作業、入浴などを避けてください。特に熱い風呂やサウナは血管をさらに広げ、症状を強める可能性があります。
水分を適度に取る
脱水状態では、頭痛やふらつきを感じやすくなります。ED治療薬を服用したあとに頭痛が出た場合は、水や白湯などで適度に水分を補給しましょう。
ただし、心不全や腎臓病などで水分摂取量を制限されている人は、医師の指示に従ってください。
水分補給を理由に、アルコールを飲むのは逆効果です。アルコールには利尿作用や血管拡張作用があり、脱水、頭痛、めまい、血圧低下を悪化させる可能性があります。
明るい光や大きな音を避ける
頭痛があるときは、明るい照明やスマートフォンの画面、大きな音によって症状が強く感じられることがあります。
部屋を少し暗くし、静かな環境で休むと楽になる場合があります。シルデナフィルでは一時的な色覚変化やまぶしさが現れることもあるため、目に違和感がある場合は画面を見るのを控えましょう。
額や首元を冷やす
血管の拡張によるズキズキした頭痛では、額、こめかみ、首の後ろなどを冷たいタオルで軽く冷やすと症状が和らぐ場合があります。
ただし、冷やしすぎると不快感や皮膚トラブルにつながるため、保冷剤を直接肌に当てず、タオルに包んで使用してください。
追加でED治療薬を飲まない
頭痛が出たからといって、薬の効果が弱いと判断して追加服用してはいけません。
ED治療薬を追加すると、血中濃度がさらに上がり、頭痛、ほてり、動悸、低血圧などの副作用が強くなる可能性があります。NHS(英国国民保健サービス)も、シルデナフィルの過量服用によって頭痛などの副作用が起こりやすくなるとしています。
ED治療薬は、原則として1日1回までとし、次の服用まで24時間以上空ける必要があります。タダラフィルなど作用時間が長い薬であっても、自己判断で服用間隔を短くしてはいけません。
頭痛薬は一緒に飲んでもよい?
ED治療薬による頭痛に対して、アセトアミノフェンなどの鎮痛薬が使用されることがあります。
一般的に、アセトアミノフェンとシルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルとの間に、重大な直接的相互作用は知られていません。ただし、持病、アレルギー、肝機能、腎機能、ほかの服用薬によっては使用できない場合があります。
市販の鎮痛薬を使用する場合は、次の点を確認してください。
- ほかの風邪薬や鎮痛薬と成分が重複していないか
- 過去に鎮痛薬でアレルギーを起こしていないか
- 肝臓病や腎臓病がないか
- 胃潰瘍や十二指腸潰瘍の既往がないか
- 抗凝固薬や抗血小板薬を服用していないか
- 飲酒量が多くないか
イブプロフェンやロキソプロフェンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)も頭痛に使用されますが、胃腸障害、腎機能への影響、喘息、出血リスクなどに注意が必要です。
頭痛が出るたびに鎮痛薬で抑えてED治療薬を使い続けるのではなく、毎回症状が出る場合は、ED治療薬の用量や種類を医師に相談することが大切です。
頭痛薬を予防的に飲んでもよい?
過去にED治療薬で頭痛が出た経験がある人のなかには、服用前に鎮痛薬を飲んでおきたいと考える人もいるでしょう。
医師の指示により予防的に鎮痛薬を使用する場合はありますが、自己判断で毎回服用することは推奨できません。
鎮痛薬にも副作用があり、頻繁に使用すると、胃腸障害、肝障害、腎障害などを起こす可能性があります。また、鎮痛薬を頻繁に使うことで「薬剤の使用過多による頭痛」が起こる場合もあります。
ED治療薬を使うたびに鎮痛薬が必要になるほど頭痛が出る場合は、現在の用量が多すぎる、別のED治療薬のほうが合っている、飲酒や脱水など別の要因が重なっている可能性があります。
服用量を減らせば頭痛は軽くなる?
ED治療薬の副作用は、服用量が多いほど現れやすくなる傾向があります。そのため、医師の判断によって用量を減らすことで、頭痛が軽くなる場合があります。
例えば、シルデナフィルには25mgと50mg、バルデナフィルには5mg、10mg、20mg、タダラフィルには10mgと20mgなどの規格があります。
ただし、錠剤を自己判断で割ったり、服用量を変更したりすることは避けてください。薬によっては割線がなく、正確に分割できない場合があります。また、用量を減らすことでEDへの効果が不十分になる可能性もあります。
頭痛が気になる場合は、最小限の用量で十分な効果が得られるかを医師に相談しましょう。
別のED治療薬に変更すると頭痛は減る?
ED治療薬はいずれもPDE5阻害薬であるため、どの薬でも頭痛が起こる可能性があります。しかし、薬の吸収速度、作用時間、PDE5以外の酵素への影響には違いがあり、副作用の感じ方も人によって異なります。
シルデナフィルで強い頭痛が出ても、タダラフィルでは軽いという人がいる一方で、作用時間の長いタダラフィルのほうが頭痛が長引くと感じる人もいます。
一度の服用だけでは、その薬が体質に合っているか判断しにくい場合もありますが、強い頭痛が出た薬を自己判断で繰り返し試すことは避けてください。
医師へ次の情報を伝えると、薬の変更や用量調整を検討しやすくなります。
- 服用した薬の名前と用量
- 服用した時刻
- 食事との間隔
- 飲酒の有無と量
- 頭痛が始まった時刻
- 頭痛の強さと続いた時間
- ほてり、めまい、動悸などの有無
- 鎮痛薬を使用したか
飲酒すると頭痛が起こりやすくなる
少量の飲酒であれば、ED治療薬の効果に大きく影響しない場合もあります。しかし、飲酒量が増えるほど頭痛やめまいを起こしやすくなる可能性があります。
アルコールとED治療薬には、いずれも血管を広げる作用があります。両方の作用が重なると、顔のほてり、頭痛、動悸、立ちくらみ、血圧低下が強くなることがあります。
また、アルコールを多く飲むと神経の働きが低下し、ED治療薬を服用しても勃起しにくくなる場合があります。効き目が弱いと感じて追加服用すると、副作用の危険性が高まります。
ED治療薬を服用する日は飲酒を控えるか、少量にとどめることが、頭痛を防ぐうえでも重要です。
脱水や睡眠不足も頭痛を悪化させる
ED治療薬だけでなく、脱水、睡眠不足、空腹、強い緊張、ストレスなども頭痛の原因になります。
特に、次のような状況では頭痛が起こりやすくなります。
- 運動やサウナのあとで水分が不足している
- 夏場に長時間屋外にいた
- 下痢や発熱がある
- 睡眠時間が短い
- 長時間何も食べていない
- アルコールを多く飲んだ
- 性行為に対する緊張が強い
ED治療薬を使用する前には、体調が良いか、水分を取れているか、強い疲労や二日酔いがないかを確認しましょう。
体調不良時に無理をして服用すると、頭痛だけでなく、めまい、低血圧、動悸などが強く現れる可能性があります。
頭痛と同時にめまいがある場合
軽い頭痛とめまいは、ED治療薬の血管拡張作用によって同時に起こる場合があります。
ただし、立っていられないほどのめまい、目の前が暗くなる、冷や汗が出る、意識が遠のくといった症状は、血圧が大きく下がっている可能性があります。
この場合はすぐに座るか横になり、症状が改善しなければ医療機関へ相談してください。運転や入浴は避けましょう。
α遮断薬、降圧薬、利尿薬などを服用している人は、ED治療薬との併用で血圧低下が強くなる場合があります。服用している薬を医師または薬剤師へ必ず伝えてください。
すぐに受診したほうがよい頭痛
ED治療薬を服用したあとの頭痛の多くは一時的ですが、次のような症状がある場合は、単なる副作用ではない可能性があります。
- 突然、これまでにない激しい頭痛が起きた
- 「人生で最も強い」と感じる頭痛がある
- 片側の手足が動かしにくい
- 顔の片側が下がっている
- 言葉が出にくい、ろれつが回らない
- 意識がぼんやりする、意識を失った
- 激しいめまいやふらつきがある
- 胸痛、息苦しさ、強い動悸がある
- 急激な視力低下や視野異常がある
- 強い吐き気や繰り返す嘔吐がある
- 頭痛が長時間改善しない
これらの症状がある場合は、脳卒中、くも膜下出血、重い低血圧、心血管系の異常などを否定できないため、速やかに救急医療を受けてください。
ED治療薬の添付文書では、薬との因果関係を特定できない場合を含め、脳卒中、心筋梗塞、心突然死などの重大な心血管系事象が報告されています。もともと高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙歴、心臓病などがある人は特に注意が必要です。
胸痛があるときに硝酸薬を使ってはいけない
ED治療薬を服用したあとに胸痛が起きた場合、狭心症治療に使われるニトログリセリンなどの硝酸薬を自己判断で使用してはいけません。
ED治療薬と硝酸薬を併用すると、血圧が急激に低下し、生命に関わる危険があります。シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルはいずれも硝酸薬・NO供与薬との併用が禁止されています。
胸痛が起きたときは硝酸薬を使用せず、救急要請時にED治療薬を服用したこと、薬の名前、服用時刻を必ず伝えてください。
毎回頭痛が起こる場合はどうする?
ED治療薬を服用するたびに頭痛が出る場合、我慢しながら使い続ける必要はありません。
医師へ相談することで、次のような対応が検討されます。
- 服用量を減らす
- 別のED治療薬へ変更する
- 服用するタイミングを見直す
- 食事や飲酒との関係を確認する
- 併用薬との相互作用を確認する
- 頭痛の原因となる別の病気がないか調べる
頭痛のために性行為そのものが難しくなる場合は、ED治療薬を使う目的を十分に果たせていません。副作用を我慢するよりも、自分に合う成分や用量を探すことが大切です。
個人輸入したED治療薬では副作用に注意
ED治療薬はインターネット上の個人輸入サイトなどでも販売されていますが、正規の流通経路を通っていない製品には注意が必要です。
偽造薬や品質の不安定な製品では、表示どおりの有効成分量が含まれていなかったり、別の成分が混入していたりする可能性があります。その結果、予想以上に強い頭痛、ほてり、動悸、低血圧などが起こるおそれがあります。
また、個人輸入した薬による健康被害は、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象にならない場合があります。
薬の成分、用量、品質が確認できない状態で使用することは、安全性の面で大きなリスクがあります。頭痛が強く出た場合は、使用した製品のパッケージや成分表示を持参して医療機関を受診してください。
頭痛をできるだけ起こしにくくするポイント
ED治療薬による頭痛を完全に防ぐことはできませんが、次の点を意識することでリスクを抑えられる可能性があります。
- 医師から指示された用量を守る
- 1日1回を超えて服用しない
- 追加服用をしない
- 過度な飲酒を避ける
- 服用前後に適度な水分を取る
- 脱水、発熱、二日酔いのときは使用を控える
- サウナや長時間の入浴と重ねない
- ほかのED治療薬と併用しない
- 降圧薬や前立腺治療薬を含む服用薬を申告する
- 毎回頭痛が出る場合は医師へ相談する
特に、複数のED治療薬を同じ日に使うことは危険です。シルデナフィルの効果が弱いと感じたあとにタダラフィルを追加するなどの使い方は、血管拡張作用が重なり、副作用を強める可能性があります。
よくある質問
ED治療薬で頭痛が出るのは、薬が効いている証拠ですか?
頭痛は血管拡張作用によって起こる副作用ですが、頭痛の強さとEDへの効果が比例するわけではありません。頭痛が強いから効果も高い、頭痛がないから効いていない、という判断はできません。
頭痛があっても性行為を続けてよいですか?
軽い頭痛で、めまい、胸痛、息苦しさなどがなければ、安静にして経過を見ることはできます。ただし、性行為は心拍数や血圧を上昇させるため、頭痛が強い場合や体調が悪い場合は中止してください。
市販の頭痛薬を飲めば治りますか?
アセトアミノフェンなどで軽くなる場合があります。ただし、持病や併用薬によって使用できる鎮痛薬が異なります。ED治療薬を使うたびに鎮痛薬が必要になる場合は、医師または薬剤師へ相談してください。
水を多く飲めば頭痛を防げますか?
脱水がある場合は適度な水分補給が役立ちますが、大量の水を一度に飲んでも頭痛を確実に防げるわけではありません。心臓病や腎臓病などで水分制限がある人は、自己判断で水分量を増やさないでください。
薬を半分にすれば頭痛は減りますか?
用量を減らすことで副作用が軽くなる場合はありますが、錠剤を自己判断で分割することは避けてください。正確な用量にならないことがあり、十分な効果が得られない可能性もあります。用量変更は医師に相談しましょう。
頭痛は何時間続いたら受診すべきですか?
時間だけでは判断できません。突然の激痛、手足の麻痺、言語障害、意識障害、胸痛、視力低下などがある場合は、時間を待たずに救急受診が必要です。軽い頭痛でも翌日以降まで強く残る場合や、鎮痛薬を使用しても改善しない場合は医療機関へ相談してください。
タダラフィルは頭痛が長引きやすいですか?
タダラフィルは作用時間が長いため、人によっては頭痛が翌日まで残ることがあります。ただし、すべての人に長時間の頭痛が出るわけではありません。毎回長引く場合は、用量や薬の変更を相談しましょう。
まとめ
ED治療薬で頭痛が起こる主な理由は、PDE5阻害薬による血管拡張作用が、陰茎だけでなく頭部の血管にも及ぶためです。
シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルはいずれも頭痛を起こす可能性があり、ほてり、鼻づまり、めまいなどを伴うことがあります。多くの場合は薬の作用が弱まるにつれて改善します。
頭痛が出た場合は、静かな場所で休み、適度に水分を取り、飲酒、運転、入浴、追加服用を避けましょう。鎮痛薬を使用できる場合もありますが、持病や併用薬によって適切な薬が異なります。
ED治療薬を使用するたびに強い頭痛が出る場合は、我慢して使い続けず、用量の減量や薬の変更を医師へ相談してください。
また、突然の激しい頭痛、手足の麻痺、ろれつが回らない、意識が遠のく、胸痛、息苦しさ、急激な視力低下などを伴う場合は、単なる副作用ではない可能性があります。速やかに救急医療を受け、ED治療薬の名前と服用時刻を伝えましょう。

