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ヨーグルトを食べて便秘になる人もいるの?

ダイエット

ヨーグルトを食べて便秘になる人もいるの?原因と正しい食べ方を解説

監修:医師・薬剤師監修

「便秘対策としてヨーグルトを食べ始めたのに、以前よりお腹が張る」「毎朝ヨーグルトを食べても便が出ない」と感じる人は少なくありません。

ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸内環境を整え、排便回数や便の状態を改善する可能性があります。しかし、ヨーグルトを食べれば、すべての人の便秘が改善するわけではありません。

体質、食べる量、ヨーグルトの種類、普段の水分や食物繊維の摂取量によっては、便秘が改善しないだけでなく、腹部膨満感や便の出にくさが強くなることもあります。

ヨーグルトを食べて便秘になることはある?

結論からいうと、ヨーグルトを食べた後に便秘が悪化したように感じる人はいます。

ただし、ヨーグルトが直接便を硬くしているとは限りません。ヨーグルトを食べ始めた時期に、水分不足、食物繊維不足、運動不足、ストレス、薬の影響などが重なっている可能性もあります。

便秘の改善には、腸内細菌だけでなく、便の材料となる食物繊維と、便を軟らかくする水分が必要です。NIDDK(アメリカ国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所)でも、便秘対策として十分な食物繊維と水分を取ることが推奨されています。

食物繊維や水分が不足したままヨーグルトだけを追加しても、十分な便秘改善効果を得られないことがあります。

ヨーグルトで便秘が悪化する主な原因

乳糖が体質に合っていない

ヨーグルトには、牛乳に含まれる糖の一種である乳糖が残っています。

乳糖を分解するラクターゼという酵素の働きが弱い人は、乳糖を十分に消化できません。この状態を乳糖不耐症といいます。

乳糖不耐症では、乳製品を食べた数分後から数時間後に、お腹の張り、腹痛、ガス、下痢などが起こるのが一般的です。一方で、NHS(英国国民保健サービス)では、乳糖不耐症の症状として便秘が起こる場合もあるとされています。

腸内にガスがたまってお腹が張ると、便は出ていても「腸が動かない」「便秘が悪化した」と感じる場合があります。

ヨーグルトは発酵によって乳糖の一部が分解されているため、牛乳よりも食べやすい人が多い食品です。しかし、乳糖が完全になくなるわけではないため、製品や摂取量によっては症状が出ます。

一度に食べる量が多い

便秘を早く改善したいからと、ヨーグルトを一度に300~400g食べる人もいます。

大量に食べると、乳糖や脂質を一度に多く取ることになり、お腹の張り、ガス、腹痛が起こりやすくなります。

また、冷たいヨーグルトを多量に食べることで、一時的に胃腸の不快感が現れる人もいます。

最初は1日100g程度から始め、便の回数、お腹の張り、痛みなどを確認しましょう。体調が悪化する場合は、無理に続ける必要はありません。

ヨーグルトを食べる代わりに食物繊維が減っている

朝食をパンとヨーグルトだけにすると、野菜、豆類、果物、海藻などを食べる機会が減る場合があります。

ヨーグルト自体には、便のかさを増やす食物繊維がほとんど含まれていません。そのため、食事全体の食物繊維が不足していると、便の量が少なくなり、排便しにくくなります。

成人では、年齢や性別に応じて1日22~34g程度の食物繊維が必要とされています。

ヨーグルトを食べる場合は、キウイ、バナナ、オートミール、きな粉などを適量組み合わせると、食物繊維も補いやすくなります。

水分摂取量が少ない

便秘対策として食物繊維を増やしても、水分が不足していると便が硬くなる場合があります。

特に、仕事中にほとんど水分を取らない人、高齢者、汗をかきやすい人、利尿薬を服用している人は注意が必要です。

NIDDK(アメリカ国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所)では、食物繊維を増やす際には、水やその他の飲料を十分に取ることで便が軟らかくなり、排便しやすくなるとされています。

使用されている菌が自分に合っていない

ヨーグルトに使われる乳酸菌やビフィズス菌は、商品によって異なります。

一部のプロバイオティクスには便秘症状を改善する可能性がありますが、どの菌でも同じ効果が得られるわけではありません。ケンブリッジ大学病院では、ビフィドバクテリウム・ラクティスなどの一部の菌株が、腸内通過時間や腹部症状の改善に役立つ可能性があるとされています。

同じヨーグルトを1~2週間程度食べても便通が変わらず、お腹の張りだけが強くなる場合は、別の菌株を含む製品や乳糖を含まない食品を検討する方法があります。

加糖ヨーグルトを多く食べている

果糖や砂糖が多いヨーグルトは食べやすい反面、毎日大量に食べると糖質やエネルギーの過剰摂取につながります。

加糖ヨーグルトだけが便秘の直接原因になるとは限りませんが、食事のバランスが崩れたり、体重が増えたりすると、活動量が低下して便秘が悪化する可能性があります。

商品を選ぶときは、無糖または低糖タイプを基本にし、甘みが必要な場合は果物を少量加える方法がよいでしょう。

便秘の原因がヨーグルトで改善できない病気や薬にある

便秘の原因には、食事だけでは改善しにくいものもあります。

  • 過敏性腸症候群
  • 甲状腺機能低下症
  • 糖尿病
  • 大腸の病気
  • パーキンソン病などの神経疾患
  • 運動不足や長時間の座位
  • 強いストレス
  • 加齢による腸の動きの低下

また、鉄剤、オピオイド系鎮痛薬、一部の抗うつ薬、抗コリン薬、カルシウム拮抗薬などでも便秘が起こることがあります。

薬を飲み始めてから便秘になった場合でも、自己判断で処方薬を中止してはいけません。医師や薬剤師へ相談し、薬の変更や便秘薬の追加を検討します。

ヨーグルトが合わないときに現れやすい症状

食後の変化 考えられる原因 対応の目安
お腹が張る、ガスが増える 乳糖不耐症、摂取量が多い、菌が合わない 量を減らし、乳糖ゼロ製品を試す
下痢や腹痛が起こる 乳糖不耐症、乳製品への反応 摂取を中止し、繰り返す場合は受診する
便が出ないままお腹だけ張る 食物繊維・水分不足、腸の動きの低下 食事と水分、運動を見直す
じんましん、息苦しさがある 牛乳アレルギーの可能性 すぐに摂取を中止し、症状が強ければ救急受診する
何を試しても便秘が続く 病気や薬が原因の可能性 消化器内科や内科へ相談する

乳糖不耐症と牛乳アレルギーは違う

乳糖不耐症は、乳糖を分解する酵素が不足して起こる消化の問題です。主な症状は、お腹の張り、ガス、腹痛、下痢、便秘などです。

一方、牛乳アレルギーは、牛乳に含まれるたんぱく質へ免疫が反応する病気です。じんましん、唇や喉の腫れ、せき、呼吸困難、嘔吐などが起こる場合があります。

ヨーグルトを食べた後に息苦しさ、喉の腫れ、全身のじんましんが現れた場合は、単なる体質の問題と考えず、すぐに医療機関へ相談してください。

便秘対策としてヨーグルトを食べる方法

1日100g程度から始める

最初から大量に食べるのではなく、小さなカップ1個程度から始めます。

食べた時刻、量、排便回数、便の硬さ、お腹の張りを1~2週間記録すると、自分に合っているか判断しやすくなります。

無糖タイプを選ぶ

便秘対策では、砂糖の量が多いデザートタイプより、無糖のプレーンヨーグルトが選びやすいでしょう。

甘さが必要な場合は、キウイやバナナを少量加えます。ただし、果物を大量に加えると糖質の取り過ぎになるため注意してください。

乳糖ゼロや低乳糖の商品を試す

通常のヨーグルトでお腹が張る場合は、乳糖ゼロ、低乳糖、植物性のヨーグルトへ変更する方法があります。

ギリシャヨーグルトは、水分を切る製造工程によって一般的なヨーグルトより乳糖が少ない製品があります。

ただし、豆乳やココナッツなどを使用した植物性商品は、乳酸菌の種類、たんぱく質量、糖質量が商品ごとに異なります。表示を確認しましょう。

食物繊維と水分を一緒に取る

ヨーグルトだけに頼らず、次の食品も食事へ取り入れます。

  • 野菜
  • 海藻
  • 豆類
  • きのこ
  • 果物
  • 玄米やオートミール

急に食物繊維を増やすと、ガスや腹部膨満感が強くなる場合があります。少量ずつ増やし、水分も合わせて取りましょう。

朝食後にトイレへ座る

食事を取ると、胃に食べ物が入った刺激によって大腸が動きやすくなります。これを胃結腸反射といいます。

朝食後に便意がなくても、5分程度トイレへ座る習慣をつけると、排便のリズムを整えやすくなります。ただし、強くいきみ続けるのは避けてください。

軽い運動を行う

ウォーキングやストレッチは、腸の動きを促すきっかけになります。

デスクワークが多い人は、1時間に1回立ち上がる、昼休みに10分歩くなど、座り続ける時間を減らしましょう。

便秘薬を使う場合

食事、水分、運動を見直しても便秘が改善しない場合は、便秘薬が必要になることがあります。

便秘薬の種類 主な働き 主な注意点
酸化マグネシウム 腸内へ水分を集めて便を軟らかくする 腎機能低下がある人は高マグネシウム血症に注意
刺激性下剤 大腸を刺激して排便を促す 腹痛、下痢、連用による効きにくさに注意
浸透圧性下剤 便の水分を増やして排出しやすくする 腹部膨満感や下痢が起こる場合がある
上皮機能変容薬 腸管内の水分分泌を増やす 吐き気や下痢が起こる場合がある

刺激性下剤を毎日のように自己判断で増量するのは避けてください。腹痛や下痢が強くなり、薬がないと排便しにくい状態になる可能性があります。

個人輸入で便秘薬を購入する場合

個人輸入では、自宅から注文でき、国内では取り扱いの少ない有効成分、剤形、含有量を比較できることがメリットです。

一方で、便秘薬は種類によって作用や使用方法が大きく異なります。購入前には次の項目を確認してください。

  • 有効成分
  • 1錠または1回当たりの含有量
  • 1日の使用回数
  • 効果が現れるまでの時間
  • 刺激性か非刺激性か
  • 腹痛、下痢、脱水などの副作用
  • 腎臓病、心臓病、妊娠中の使用可否
  • 現在服用している薬との相互作用

複数の便秘薬を重ねたり、効かないからと自己判断で用量を増やしたりしないでください。

強い腹痛、吐き気、嘔吐、お腹の異常な張りがある場合は、腸閉塞などの可能性があります。便秘薬を追加せず、医療機関を受診してください。

医療機関へ相談する目安

次のような場合は、内科や消化器内科へ相談してください。

  • 便秘が2~3週間以上続いている
  • ヨーグルトを食べるたびに腹痛や強い膨満感が起こる
  • 便に血が混じる
  • 黒い便が出る
  • 体重が理由なく減っている
  • 発熱や嘔吐を伴う
  • お腹が強く張り、便もガスも出ない
  • 便秘と下痢を繰り返す
  • 便が急に細くなった
  • 便秘薬を使わないと排便できない

強い腹痛、血便、長引く便秘がある場合は、単なる食事の問題ではない可能性があります。便秘が3週間以上続く場合や血便、強い痛みがある場合には、医療機関への相談が必要です。

まとめ

ヨーグルトは腸内環境を整える食品として役立つことがありますが、すべての人の便秘を改善するわけではありません。

乳糖不耐症、食べる量の多さ、菌との相性、食物繊維や水分の不足などによって、腹部膨満感や便秘が悪化したように感じることがあります。

ヨーグルトを食べて便秘やお腹の張りが強くなる場合は、無理に食べ続けず、量を減らす、乳糖ゼロの商品へ替える、別の発酵食品を試すなどの対応を取りましょう。

便秘改善には、ヨーグルトだけでなく、十分な水分、食物繊維、運動、規則的な排便習慣が必要です。

便秘が長引く場合や、血便、強い腹痛、体重減少などがある場合は、食事だけで対応せず、消化器内科などで原因を確認してください。

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