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女性の分け目などの薄毛の原因と対策

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女性の分け目などの薄毛の原因と対策

医師・薬剤師監修

「以前より分け目が広く見える」「頭頂部の地肌が透けるようになった」「髪全体のボリュームが減った」と感じる女性は少なくありません。女性の薄毛は男性のAGAとは見え方が異なり、生え際が大きく後退するよりも、分け目や頭頂部を中心に髪が細くなり、全体的に薄く見えることが特徴です。

ただし、女性の薄毛には加齢や遺伝だけでなく、ホルモン変化、ストレス、栄養不足、病気、ヘアスタイルなどさまざまな原因があります。原因によって適切な対策も異なるため、「とりあえず育毛剤を使う」だけでは十分でない場合があります。

女性の分け目が目立つ代表的な原因

女性型脱毛症(FPHL)

分け目が徐々に広がってくる場合に考えられる代表的な原因が、女性型脱毛症(Female Pattern Hair Loss:FPHL)です。

女性型脱毛症では、頭頂部を中心として毛髪が少しずつ細くなります。男性型脱毛症のように前頭部が大きく後退するケースは比較的少なく、「分け目の幅が広がる」「頭頂部の地肌が透ける」「髪のボリュームが減る」という変化として現れやすいのが特徴です。NHS(英国国民保健サービス)関連の医療機関でも、女性型脱毛症は中央の分け目から徐々に薄毛が目立ち、頭頂部へ広がる傾向があるとされています。

日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」では、女性型脱毛症に対する治療方法についても評価されています。

加齢や女性ホルモンの変化

女性の髪は年齢とともに変化します。特に更年期以降は女性ホルモンの変化などが重なり、髪が以前より細くなったり、ハリやコシが低下したりすることがあります。

一本一本の髪が細くなるだけでも、毛髪の本数が大きく減っていなくても地肌が目立ちやすくなります。そのため、「急に抜け毛が増えた」という自覚がなくても分け目が広がったように感じることがあります。

過度なダイエットや栄養不足

髪を作るためには、たんぱく質をはじめ、鉄や亜鉛などさまざまな栄養素が必要です。

極端な食事制限や急激な減量をすると、生命維持に直接必要ではない毛髪への栄養供給が後回しになり、一定期間経過してから抜け毛が増えることがあります。

薄毛が気になるからといって特定のサプリメントだけを大量に摂取するのではなく、まずは食生活全体を整えることが大切です。特に月経のある女性では鉄不足が隠れていることもあるため、疲れやすさや息切れなどの症状を伴う場合には医療機関への相談も検討しましょう。

ストレスや体調変化

強い精神的ストレス、高熱を伴う病気、手術、急激な体重減少、出産などをきっかけとして、通常より多くの毛髪が休止期に入り、一時的に抜け毛が増えることがあります。

このような脱毛は、原因となった出来事から少し時間が経過して現れる場合があります。「数か月前までは何ともなかったのに、最近急に抜け毛が増えた」という場合は、過去数か月の体調や生活の変化も振り返ってみましょう。

髪を強く引っ張るヘアスタイル

毎日のように髪を強く結ぶポニーテールやお団子、エクステなどによって毛根へ継続的な力が加わると、牽引性脱毛症につながることがあります。

分け目を長期間まったく変えない場合にも、紫外線などの刺激が同じ部分へ集中しやすくなります。髪や頭皮への負担を減らすためには、強く引っ張る髪型を毎日続けないこともポイントです。

分け目の薄毛にはミノキシジルが使われることもある

女性型脱毛症と診断された場合には、治療のひとつとしてミノキシジル外用薬が使用されることがあります。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、女性型脱毛症に対するミノキシジル外用が推奨されています。

また、米国皮膚科学会(AAD)でも、女性型脱毛症に対する代表的な治療としてミノキシジルが紹介されています。FDA(アメリカ食品医薬品局)で女性の女性型脱毛症への使用が認められたミノキシジル製品があることも報告されています。

ただし、ミノキシジルを使えばすべての薄毛が改善するわけではありません。円形脱毛症や栄養不足、甲状腺疾患など、別の原因によって薄毛が起きている場合は治療方法が異なります。

薄毛の原因がわからない状態で薬だけを自己判断で使用するより、まず原因を確認することが重要です。

日常生活でできる女性の薄毛対策

無理な食事制限を避ける

髪のためだけに特殊な食材を摂る必要はありません。肉、魚、卵、大豆製品などからたんぱく質を摂り、野菜や海藻、穀類などを組み合わせてバランスのよい食生活を心がけましょう。

特に短期間で大幅に体重を落とすようなダイエットは、髪だけでなく体全体への負担になります。

頭皮や髪を強く引っ張らない

抜け毛が気になると、髪を洗うこと自体を避ける方もいます。しかし通常の洗髪で抜ける毛の多くは、すでに自然に抜ける時期に入っている毛髪です。

必要以上に強くこすらず、指の腹でやさしく頭皮を洗いましょう。また、髪をとかす際も強く引っ張らないことが大切です。米国皮膚科学会(AAD)も、髪をやさしくブラッシングし、強く引っ張ることを避けるよう案内しています。

分け目を定期的に変える

分け目を変えるだけで薄毛そのものが治るわけではありませんが、同じ場所への紫外線や物理的な負担を減らすことにはつながります。

また、髪型を工夫することで地肌が目立ちにくくなり、薄毛による心理的な負担を減らせる場合もあります。

睡眠と生活リズムを整える

「何時間眠れば髪が生える」といった単純な関係ではありませんが、慢性的な睡眠不足や不規則な生活は体調全体に影響します。

薄毛対策だけにこだわるのではなく、十分な睡眠、バランスのよい食事、適度な運動など、体全体の健康を維持する生活習慣を意識しましょう。

こんな薄毛は皮膚科などへ相談を

女性の分け目が少しずつ目立ってきた場合でも、一度医療機関で相談することで原因を整理しやすくなります。

特に、短期間で急激に髪が抜けた、円形に髪が抜けている、頭皮に強い赤み・痛み・かゆみがある、眉毛など頭髪以外にも脱毛があるといった場合は、単純な女性型脱毛症以外の病気が隠れている可能性があります。

NHS(英国国民保健サービス)でも、脱毛は一般的である一方、場合によっては医療上の問題が原因となることがあるとしています。

また、円形脱毛症などでは女性型脱毛症とは治療法が異なります。自己判断で長期間育毛剤を使い続けるよりも、気になる変化がある場合には皮膚科などへ相談しましょう。

まとめ

女性の分け目が広がったり頭頂部の地肌が目立ったりする原因には、女性型脱毛症、加齢やホルモン変化、栄養不足、ストレス、体調変化、髪への物理的な負担などがあります。

女性の薄毛対策では、「髪を増やす方法」だけを探すのではなく、まず薄毛の原因を見極めることが重要です。

女性型脱毛症であればミノキシジル外用薬などが治療の選択肢になりますが、すべての薄毛に適しているわけではありません。

食生活や睡眠、ヘアケアを見直しながら、薄毛が進行している場合や急激な抜け毛がある場合には医療機関へ相談し、自分の原因に合った対策を選ぶようにしましょう。

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