ピルの休薬期間に出血が来るのは何日目?消退出血のタイミング
医師・薬剤師監修
「ピルの休薬に入ったのに、まだ出血が来ない」「何日目くらいで生理のような出血が始まるの?」と不安になる方もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、低用量ピルの休薬期間に起こる出血は、休薬開始からおよそ2〜3日後、特に3日目前後に始まることが多いとされています。NHS(英国国民保健サービス)の専門薬剤情報でも、消退出血はピルを中止してから約3日後に始まるのが目安とされています。
ただし、出血が始まる日は毎回まったく同じとは限りません。製剤の種類や休薬日数、子宮内膜の厚さ、服用期間などによって個人差があります。
休薬2〜3日目に出血しなくても、すぐ異常とは限りません。大切なのは、出血の有無だけで次のシート開始日を変更しないことです。
ピルの休薬期間では何日目に出血する?
一般的な21錠タイプの低用量ピルでは、21日間ホルモンを含む錠剤を服用したあと、7日間の休薬期間を設けます。
28錠タイプでは、ホルモンを含む錠剤のあとに偽薬(ホルモンを含まない錠剤)を飲む期間があり、この間に月経のような出血が起こります。PMDAの患者向け資料でも、21錠タイプでは7日間の休薬中、28錠タイプでは偽薬期間中に出血が起こると説明されています。
| 休薬後のタイミング | よくみられる状態 |
|---|---|
| 1日目 | まだ出血しないことが多い |
| 2〜3日目 | 消退出血が始まりやすい時期 |
| 4〜5日目 | この頃に始まる人もいる |
| 休薬終了時 | まだ出血が続いていることもある |
NHSでは、ピルを服用しない休薬期間や偽薬期間に月経様の出血が起こると案内しています。

休薬期間の出血は本当の生理ではない
ピルの休薬期間に起きる出血は、厳密には通常の月経とは異なり「消退出血」と呼ばれます。
低用量ピルを服用している間は、外から補われる女性ホルモンによって排卵が抑えられ、子宮内膜も厚くなりにくい状態になります。
休薬や偽薬期間に入るとホルモン量が低下し、その変化をきっかけに子宮内膜が剥がれて出血します。
自然な月経が「排卵後のホルモン低下」によって起こるのに対し、ピルの消退出血は「薬によるホルモン供給が一時的に止まる」ことで起こるという違いがあります。
そのため、ピル服用中は出血量が以前の月経より少なくなったり、出血期間が短くなったりすることもあります。
出血が休薬3日目になっても来ないのは大丈夫?
休薬開始から3日経っても出血が始まらないからといって、すぐに異常とは限りません。
消退出血のタイミングには個人差があり、4〜5日目頃に始まる人もいます。また、ピルを長期間使用していると子宮内膜が薄く保たれ、出血量が非常に少なくなることがあります。
場合によっては、その周期には出血がほとんどみられないこともあります。
日本産婦人科医会では、ピルの休薬期間に出血がない場合、まず妊娠の有無を確認し、妊娠が確実に除外できれば、消退出血がみられなくても必ずしも問題ではないとしています。
「休薬3日目なのに出血がない=妊娠」というわけではありません。

出血が来なくても次のシートは予定通り始める?
基本的には、出血が来ているかどうかにかかわらず、決められた休薬期間が終わったら次のシートを予定通り開始します。
例えば21錠タイプで7日間休薬する場合は、出血がまだ続いていても8日目から次のシートを開始します。
24日服用・4日休薬タイプでも、PMDAの資料では出血が終わっているか続いているかに関係なく、休薬後に次の周期の服用を開始するよう定められています。
出血がまだ来ないからといって、自己判断で休薬期間を延ばすのは避けてください。
休薬期間を予定より長くすると、排卵抑制が不十分になり、避妊効果に影響する可能性があります。NHSでも、ピルの休薬期間を長くすると排卵する可能性があるため注意が必要とされています。
ピルによって休薬期間は違う
すべてのピルが「21日服用+7日休薬」ではありません。
製剤によっては、24日服用+4日休薬、26日服用+2日偽薬など、服用スケジュールが異なります。
| タイプ | 一般的な服用方法 |
|---|---|
| 21錠タイプ | 21日服用+7日休薬 |
| 28錠タイプ | 実薬+偽薬を毎日服用 |
| 24日+4日タイプ | 24日実薬+4日休薬または偽薬 |
| 連続投与タイプ | 製剤ごとの決められた方法で連続服用・休薬 |
NHSでも、偽薬が7錠、4錠、2錠など製品によって異なるため、それぞれの説明書に従うよう案内しています。
自分が使っているピルの休薬期間を、他の製品の飲み方と混同しないことが重要です。
出血がいつもより少ない・短いことはある?
あります。
低用量ピルを服用すると子宮内膜が厚くなりにくくなるため、自然な月経と比べて剥がれ落ちる内膜の量も少なくなります。
その結果、
- 出血量が少ない
- 2〜3日程度で終わる
- 茶色い少量の出血だけになる
- ほとんど出血しない周期がある
といった変化がみられることがあります。
ピルを飲み始めた最初の数か月は、休薬期間以外にも不正出血が起きることがあります。NHSでも、服用開始後の数か月は出血パターンの変化がよくみられるとしています。
消退出血が来ないときに妊娠を確認した方がよいケース
消退出血がないだけで妊娠とは限りませんが、避妊効果が低下する可能性のある状況があった場合は確認が必要です。
- ピルを2錠以上飲み忘れた
- 次のシート開始が遅れた
- 服用後すぐに嘔吐した
- 激しい下痢が続いた
- ピルの効果を弱める可能性のある薬を併用した
- 休薬期間を予定より長く取った
こうした状況があり、消退出血が来ない場合は、妊娠検査薬の使用時期や今後の服用方法について医師・薬剤師へ相談するとよいでしょう。
日本産婦人科医会も、休薬期間に出血がない場合にはまず妊娠を除外することを勧めています。
出血が来るまで休薬を続けてもいい?
出血を待つために休薬期間を延ばすことは避けてください。
例えば「7日間休薬の予定だけれど、まだ出血していないから10日休む」という自己判断は適切ではありません。
出血の開始日ではなく、薬で決められたスケジュールを優先することが大切です。
休薬期間を延ばすと避妊効果が低下する可能性があるため、出血がなくても決められた日に次のシートを開始してください。

こんな出血は婦人科へ相談を
消退出血は通常の月経より軽いことが多いですが、出血の仕方によっては別の原因を確認した方がよい場合があります。
- ナプキンが短時間でいっぱいになるほど出血量が多い
- 強い腹痛やめまいを伴う
- 休薬期間以外の出血が長期間続く
- 今までと明らかに違う出血が続く
- 妊娠の可能性がある
- 出血がなく不安が続いている
特に大量出血や強い体調不良がある場合は、「ピルによる出血だから」と自己判断せず医療機関へ相談しましょう。
まとめ
ピルの休薬期間に起こる消退出血は、休薬開始からおよそ2〜3日後、特に3日目前後に始まることが多いとされています。
ただし、4〜5日目に始まる場合や、出血量が非常に少ない、ほとんど出血しない周期もあります。
出血がまだ始まっていなくても、決められた休薬期間を延長せず、予定された日に次のシートを開始することが重要です。
出血がないうえに飲み忘れや休薬延長などがあった場合は妊娠の可能性も確認し、必要に応じて婦人科や薬剤師へ相談してください。
また、休薬期間は製剤によって2日・4日・7日など異なります。最終的には、現在使用しているピルの添付文書や医師から指示された服用スケジュールを優先しましょう。

