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ED治療薬は1日に何回まで?追加服用してはいけない理由

ED治療薬

ED治療薬は1日に何回まで?追加服用してはいけない理由

監修:医師・薬剤師

ED治療薬を飲んだものの、「思ったほど効かなかった」「もう一度性行為をする予定があるから追加でもう1錠飲みたい」と考えることがあるかもしれません。

しかし、シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルなどのED治療薬は、基本的に1日1回までです。国内の添付文書では、いずれも投与間隔を24時間以上空けるよう定められています。シルデナフィルは1日1回25~50mg、タダラフィルはED治療では通常10mgまたは20mgを必要時に服用し、24時間以上間隔を空けます。

効き目が弱かったとしても、同じ日の追加服用は避けてください。薬の血中濃度が高くなり、頭痛、ほてり、めまい、低血圧、動悸などの副作用が強く出る可能性があります。

この記事では、ED治療薬を1日に何回まで飲めるのか、なぜ追加服用してはいけないのか、効かなかった場合に確認したいポイントを分かりやすく解説します。

主要なED治療薬は基本的に1日1回

日本で使用されている代表的なPDE5阻害薬では、基本的に1日の服用回数は1回です。

有効成分 代表的な薬 1日の服用 次の服用まで
シルデナフィル バイアグラなど 1回まで 24時間以上
タダラフィル シアリスなど 1回まで 24時間以上
バルデナフィル レビトラ系ジェネリック 1回まで 24時間以上

シルデナフィルの国内添付文書では、性行為の約1時間前に服用し、「1日の投与は1回」「投与間隔は24時間以上」とされています。

タダラフィルも同様に、ED治療では1日の投与は1回、投与間隔は24時間以上です。

バルデナフィルについても国内の承認資料で、1日1回、投与間隔24時間以上とされています。

「薬の効果が切れたように感じた」ことと、「体内から薬がなくなった」ことは同じではありません。体内に薬が残っている状態で追加すると、血中濃度が必要以上に高くなる可能性があります。

なぜ追加服用してはいけない?

血圧が下がりすぎる可能性がある

ED治療薬はPDE5という酵素を阻害し、血管を拡張して陰茎への血流を増やします。

この血管拡張作用は陰茎だけに限定されるわけではないため、頭痛、ほてり、潮紅、めまい、低血圧などが起こることがあります。シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルの国内添付文書でも、これらの副作用が報告されています。

同じ日に追加服用すると、血管拡張作用が強まり、立ちくらみや失神につながる可能性があります。

特に、降圧薬を使用している人、高齢者、脱水状態の人、飲酒している人では注意が必要です。

頭痛やほてりなどの副作用が強くなる

ED治療薬でよくみられる副作用には、次のようなものがあります。

  • 頭痛
  • 顔のほてり、潮紅
  • 鼻づまり
  • 動悸
  • めまい
  • 消化不良
  • 吐き気

これらは薬の作用が強く出るほど起こりやすくなる可能性があります。

「効き目を強くしたいから2錠」という考え方は、発毛剤や鎮痛薬と同じく安全ではありません。処方された用量を超えて服用しないでください。

持続勃起症のリスクがある

PDE5阻害薬では、まれに勃起が長時間続く持続勃起症が報告されています。

タダラフィルの国内添付文書では、勃起が4時間以上続く場合、速やかな処置をしないと陰茎組織が損傷し、勃起機能を永続的に損なう可能性があるため、直ちに医師の診察を受けるよう注意されています。

追加服用によって薬の作用が必要以上に強くなることは、このような重い副作用を避ける意味でも好ましくありません。

シアリスは36時間効くなら翌日まで飲めない?

タダラフィルは作用が長いED治療薬です。

しかし、作用時間が長いからといって、36時間経過するまで次の服用が禁止されているわけではありません。国内添付文書では、ED治療としてのタダラフィルは24時間以上間隔を空けて1日1回とされています。

反対に、服用から数時間しか経過していない状態で「今は効いていないようだから」と追加することもできません。

タダラフィルは長時間体内に作用するため、1回服用しただけでも翌日まで効果が残る場合があります。

長時間作用型だから追加が必要なのではなく、むしろ追加服用を避ける必要があります。

1回目で効かなかったらどうする?

ED治療薬が効かなかった場合、最初に疑うべきなのは「量が足りない」とは限りません。

服用方法によって効果を感じにくくなることがあります。

食事の影響を受けている

シルデナフィルでは、食事と一緒に服用すると、空腹時と比べて効果の発現が遅れる場合があります。国内添付文書にも、食事によって効果発現が遅れる可能性が記載されています。

脂っこい食事を大量に食べたあとに服用し、「効かなかったから追加する」という流れは避けてください。

服用タイミングが早すぎる・遅すぎる

シルデナフィルは一般に性行為の約1時間前、タダラフィルも性行為の約1時間前が基本です。

服用してすぐ性行為を始めた場合、まだ十分に吸収されていない可能性があります。

性的刺激が不足している

ED治療薬は、飲むだけで自動的に勃起を起こす薬ではありません。

シルデナフィルの国内添付文書でも、催淫剤や性欲増進剤ではないことが明記されています。

性的刺激によって勃起反応が始まったときに、陰茎の血流を維持しやすくする薬です。

緊張や不安が強い

薬が十分に効いていても、「今回こそ勃起しなければ」という強いプレッシャーがあると、性交場面で勃起しにくくなることがあります。

特に初回使用では、薬の効き方に慣れておらず、十分な効果を判断できないことがあります。

1回効かなかっただけで自己増量するのではなく、数回正しい条件で試し、それでも改善しない場合は処方医へ相談しましょう。

違う種類のED治療薬なら同じ日に飲める?

「シルデナフィルが効かなかったから、数時間後にタダラフィルを飲む」といった使い方も自己判断では避けるべきです。

どちらもPDE5阻害薬であり、血管を拡張する作用があります。

タダラフィルの添付文書でも、PDE5阻害剤または他のED治療薬との併用について十分な使用経験がないことが記載されています。

薬の名前を変えても作用が重なるため、追加服用と同じように血圧低下や副作用のリスクが高くなる可能性があります。

同じ日に別のED治療薬へ切り替える場合も、医師の指示なしに行わないでください。

硝酸薬との併用は特に危険

ED治療薬で最も重要な禁忌の一つが、ニトログリセリンなどの硝酸薬との併用です。

シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルはいずれも、硝酸剤や一酸化窒素(NO)供与剤と併用すると、血圧が過度に低下する可能性があります。国内添付文書では併用禁忌とされています。

代表的な薬には次のものがあります。

  • ニトログリセリン
  • 硝酸イソソルビド
  • 亜硝酸アミル
  • ニコランジル

胸痛が起こったときにニトログリセリンを使用している人は、ED治療薬を自己判断で使用してはいけません。

救急受診する場合も、ED治療薬を服用した時間を医療スタッフへ必ず伝えてください。

飲酒後の追加服用にも注意

少量の飲酒で重大な問題が起こるとは限りませんが、アルコールにも血管を広げる作用があります。

大量飲酒した状態でED治療薬を追加すると、めまいや血圧低下が強くなる可能性があります。

また、飲酒そのものによって勃起しにくくなることもあります。

「お酒のせいで効いていないからもう1錠」と考えるのではなく、その日は追加服用せず、次回に飲酒量や服用タイミングを見直しましょう。

こんな症状が出たら追加服用せず受診する

次のような症状がある場合は、その日の追加服用を避け、必要に応じて医療機関へ相談してください。

  • 強いめまいや失神
  • 胸痛
  • 強い動悸
  • 息苦しさ
  • 視力が急に低下した
  • 強い頭痛が続く
  • 勃起が4時間以上続いている

タダラフィルでは、4時間以上続く勃起や急激な視力低下がある場合、速やかに医療機関を受診するよう添付文書で注意されています。

よくある質問

朝にED治療薬を飲んで、夜にもう1回飲んでもよいですか?

いいえ。主要な国内承認ED治療薬では、基本的に24時間以上間隔を空ける必要があります。朝と夜では24時間経過していないため、追加服用しないでください。

半錠なら追加しても大丈夫ですか?

自己判断では避けてください。半錠であっても総投与量が増え、血圧低下や頭痛などの副作用が強くなる可能性があります。

性行為を2回する日は2錠必要ですか?

必要ありません。薬の作用時間内であれば、性的刺激に応じて複数回の性交が可能なことがあります。1回性行為をしたからといって、薬の効果が使い切られるわけではありません。

効かなかった場合、次の日は量を増やしてよいですか?

自己判断で増量せず、処方された用量を守ってください。食事、服用タイミング、飲酒などを見直しても十分な効果が得られない場合は医師へ相談します。

タダラフィルを毎日飲む治療もあるのでは?

海外ではEDに低用量タダラフィルを毎日使用する治療法がありますが、日本国内のED適応では必要時投与が基本です。また、前立腺肥大症に対するタダラフィル5mgの1日1回投与とは目的・用量が異なります。ED目的で自己判断の毎日服用を始めないでください。

まとめ

シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルなどのED治療薬は、基本的に1日1回までで、次の服用まで24時間以上空ける必要があります。

効き目が弱かったからと同じ日に追加服用すると、薬の血中濃度が高くなり、頭痛、ほてり、めまい、低血圧、動悸などの副作用が強まる可能性があります。

効かなかった場合は、追加するのではなく、食事、服用タイミング、飲酒、性的刺激の有無を確認してください。

また、別の種類のED治療薬を同じ日に追加する使い方も避ける必要があります。

特に、胸痛、失神、急な視力低下、4時間以上続く勃起がある場合は、追加服用せず速やかに医療機関へ相談してください。

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