喘息がある人はインデラルを使えない?気管支への作用を解説
監修:医師・薬剤師監修
人前で話すときの動悸や手の震え、片頭痛の予防、不整脈などに使用されることがあるインデラル。インデラルの有効成分はプロプラノロールで、心拍数を抑える「β遮断薬」に分類されます。
インデラルを検討している人のなかには、「喘息があると使えないと聞いた」「子どもの頃に喘息があっただけでも危険なのか」「吸入薬を使えば併用できるのか」と疑問を持つ人もいるでしょう。
結論からいうと、日本のインデラル錠の添付文書では、気管支喘息がある人や気管支けいれんを起こすおそれがある人への使用は禁忌です。インデラルには気管支を広げるβ2受容体まで遮断する作用があり、気管支を収縮させて喘息症状を誘発・悪化させる可能性があるためです。
現在喘息発作が出ていなくても、過去に喘息と診断されたことがある人、咳喘息を指摘された人、運動や冷気でゼーゼーする人は、自己判断で服用してはいけません。また、処方薬だけでなく、個人輸入などで入手したプロプラノロールを緊張対策として使用することも避ける必要があります。
この記事では、インデラルが気管支へどのように作用するのか、なぜ喘息の人には危険なのか、少量なら使用できるのか、吸入薬との関係、代替薬を検討するときの考え方について詳しく解説します。
- インデラルとはどのような薬?
- β受容体にはβ1とβ2がある
- 喘息では気管支がどのような状態になっている?
- インデラルが喘息を悪化させる仕組み
- 喘息がある人はインデラルを使えない?
- 子どもの頃に喘息があった場合は?
- 咳喘息がある人はどうなる?
- 喘息か分からない人が注意したい症状
- 吸入薬を使っていればインデラルも飲める?
- 吸入タイプや目薬のβ遮断薬にも注意
- β1選択性の高い薬なら喘息でも使える?
- 緊張やあがり症のために使いたい場合
- 片頭痛予防でインデラルを使いたい場合
- すでにインデラルを飲んでいる場合は急にやめてよい?
- インデラル服用後に注意したい呼吸症状
- すぐに救急要請を検討する症状
- 個人輸入したインデラルの注意点
- 医師へ伝えるべき情報
- よくある質問
- まとめ
インデラルとはどのような薬?
インデラルは、有効成分としてプロプラノロール塩酸塩を含むβ遮断薬です。交感神経の働きに関係するβ受容体を遮断し、心拍数を減らしたり、心臓の収縮力を抑えたりします。
日本の添付文書では、インデラル錠10mgは、本態性高血圧症、狭心症、頻脈性不整脈、片頭痛発作の発症抑制などに使用されます。病気によって用法・用量が異なるため、処方された目的と服用量を守る必要があります。
プロプラノロールは心拍数や交感神経による身体反応を抑えるため、海外を含め、人前での発表や演奏時に起こる動悸、発汗、手の震えなどに使用されることがあります。
ただし、緊張による動悸を抑える目的であっても、薬の気管支への作用が弱くなるわけではありません。心臓病の治療より少ない量であっても、喘息がある人では気管支収縮を起こす可能性があります。
β受容体にはβ1とβ2がある
β受容体は交感神経からの刺激を受け取る場所で、体のさまざまな部位に分布しています。インデラルと喘息の関係を理解するうえでは、主にβ1受容体とβ2受容体の違いが重要です。
| 受容体 | 多く存在する部位 | 刺激されたときの主な働き |
|---|---|---|
| β1受容体 | 心臓 | 心拍数や心臓の収縮力を高める |
| β2受容体 | 気管支、血管、子宮など | 気管支や一部の平滑筋を緩める |
心臓のβ1受容体を遮断すると、心拍数や心臓の負担を抑えられます。一方、気管支のβ2受容体は、気管支の筋肉を緩め、空気の通り道を広げる働きに関係しています。
インデラルはβ1受容体だけでなく、β2受容体も遮断する「非選択的β遮断薬」です。そのため、心拍数を抑えると同時に、気管支を広げる働きまで妨げる可能性があります。
喘息では気管支がどのような状態になっている?
喘息は、気管支に慢性的な炎症があり、冷たい空気、ほこり、花粉、運動、感染症、煙などの刺激に対して気道が過敏になっている病気です。
発作が起こると、気管支周囲の筋肉が収縮し、粘膜が腫れ、分泌物も増えるため、空気の通り道が狭くなります。その結果、咳、息苦しさ、胸の圧迫感、ゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴が現れます。日本呼吸器学会も、喘息では気道の炎症と狭窄によって、発作的な咳や喘鳴、呼吸困難が起こり、夜間や早朝に症状が出やすいとしています。
喘息の治療では、吸入ステロイド薬で気道の炎症を抑え、必要に応じてβ2刺激薬などの気管支拡張薬を併用します。日本呼吸器学会も、喘息治療では吸入ステロイド薬が基本であり、症状に応じて気管支を広げる薬を使用するとしています。
つまり、喘息治療ではβ2受容体を刺激して気管支を広げることがある一方、インデラルはそのβ2受容体を遮断します。両者は気管支に対して反対方向に作用します。
インデラルが喘息を悪化させる仕組み
気管支を広げるβ2受容体を遮断する
通常、気管支のβ2受容体が刺激されると、気管支平滑筋が緩み、空気が通りやすくなります。
インデラルがβ2受容体を遮断すると、気管支を広げる作用が抑えられます。喘息で気道が敏感になっている人では、わずかな変化でも気管支が狭くなり、咳や喘鳴、息苦しさを起こす可能性があります。
日本の添付文書では、気管支喘息または気管支けいれんのおそれがある人について、「気管支を収縮し、喘息症状が誘発又は悪化するおそれがある」ことを理由に禁忌としています。
発作時の吸入薬が効きにくくなる可能性がある
喘息発作時に使用されることがあるサルブタモールなどの短時間作用性β2刺激薬は、β2受容体を刺激して気管支を広げます。
しかし、インデラルによってβ2受容体が遮断されていると、β2刺激薬の気管支拡張作用が十分に現れない可能性があります。
インデラルには、喘息発作を誘発する可能性だけでなく、発作時に使用する吸入薬の反応を弱める可能性もあります。そのため、「発作が起きたら吸入薬を使えばよい」と考えて服用するのは危険です。
少量でも反応する人がいる
気管支への影響は、服用量だけで決まるものではありません。喘息の重症度、気道過敏性、体調、感染症、アレルギーの状態などによって反応が異なります。
以前は問題なく服用できた人でも、風邪や花粉の時期、喘息のコントロールが悪化している時期には、同じ量で呼吸症状が出る可能性があります。
10mgなどの少量であれば安全、1回だけなら問題ないとは限りません。
喘息がある人はインデラルを使えない?
日本のインデラル錠の添付文書上、気管支喘息がある人や気管支けいれんを起こすおそれがある人は禁忌です。つまり、原則として投与してはいけない対象に該当します。
これは現在発作が出ている人だけを指すものではありません。喘息と診断され、吸入薬を使用している人はもちろん、最近症状が落ち着いている人でも申告が必要です。
NHS(英国国民保健サービス)も、プロプラノロールを使用できない、または使用前に医療従事者への確認が必要な人として、喘息や肺疾患がある人を挙げています。
GINA(国際喘息指針)も、β遮断薬は喘息症状や増悪を引き起こす可能性がある薬として注意喚起しています。
子どもの頃に喘息があった場合は?
小児喘息が成長とともに落ち着き、何年も発作が起きていない人もいます。
過去の喘息が完全に寛解している場合、現在も気道過敏性が残っている場合、実際には別の病気だった場合など、状況は人によって異なります。そのため、過去の喘息歴だけで本人が使用可否を判断することはできません。
インデラルを処方してもらう際は、次の情報を医師へ伝えましょう。
- 喘息と診断された年齢
- 最後に発作が起きた時期
- 入院や救急受診の経験
- 現在も吸入薬を使用しているか
- 運動や冷気で咳が出るか
- 夜間や早朝に咳が出るか
- 風邪をひくと咳が長引くか
子どもの頃の喘息だから申告しなくてよい、と考えないでください。必要に応じて呼吸機能検査などを行い、現在の気道状態を確認します。
咳喘息がある人はどうなる?
咳喘息は、典型的なゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴が目立たず、長引く咳を中心とする病気です。喘息と同様に気道の炎症や過敏性が関係し、吸入ステロイド薬や気管支拡張薬が使用されます。
喘鳴がないため、本人が「喘息ではない」と考えている場合があります。しかし、気道が過敏な状態であることに変わりはなく、β遮断薬によって咳や呼吸症状が悪化する可能性があります。
咳喘息と診断されている人、吸入薬で咳が改善した経験がある人も、インデラルを使用する前に必ず医師へ伝えてください。
喘息か分からない人が注意したい症状
喘息と診断されたことがなくても、次の症状がある場合は、気道過敏性や未診断の喘息が隠れている可能性があります。
- 夜中や早朝に咳が出る
- 季節の変わり目に咳が続く
- 運動すると咳や息苦しさが出る
- 冷たい空気で咳き込む
- 風邪のあとに咳だけ長引く
- 胸からゼーゼー・ヒューヒュー音がする
- 香水、煙、ほこりで咳が出る
- 以前、吸入薬で咳が改善した
日本呼吸器学会は、喘息では夜間・早朝の咳や喘鳴、息苦しさが特徴であり、呼吸機能検査や気管支拡張薬への反応などを用いて診断するとしています。
このような症状がある人は、インデラルを試す前に呼吸器内科などへ相談してください。
吸入薬を使っていればインデラルも飲める?
喘息の吸入薬を使用しているからといって、インデラルによる気管支収縮を確実に防げるわけではありません。
吸入ステロイド薬は気道の炎症を抑えますが、インデラルによるβ2受容体の遮断を解除する薬ではありません。
β2刺激薬は気管支を広げますが、インデラルが同じ受容体を遮断するため、効果が弱くなる可能性があります。
また、喘息が良好にコントロールされていても、非選択的β遮断薬の使用によって症状が誘発される可能性があります。
「吸入薬があるから大丈夫」「発作が出たら吸えばよい」という考えでインデラルを併用しないでください。
吸入タイプや目薬のβ遮断薬にも注意
β遮断薬は飲み薬だけではありません。緑内障の治療に使用される点眼薬にも、チモロールなどのβ遮断薬が含まれることがあります。
目に使用する薬でも、鼻涙管や粘膜を通して全身へ吸収され、喘息症状を悪化させる可能性があります。
複数の診療科を受診している場合は、呼吸器内科の医師に心臓や眼科の薬を伝え、循環器内科や眼科の医師にも喘息歴を伝えてください。
お薬手帳には飲み薬だけでなく、吸入薬、点眼薬、貼付薬も記録しておくと安全性を確認しやすくなります。
β1選択性の高い薬なら喘息でも使える?
β遮断薬には、プロプラノロールのようにβ1とβ2の両方を遮断する非選択的β遮断薬と、比較的β1受容体へ選択的に作用する薬があります。
β1選択性の高い薬は、非選択的β遮断薬より気管支への影響が少ないと考えられています。そのため、心筋梗塞後、心不全、不整脈など、β遮断薬による利益が大きい患者では、喘息の状態を確認しながら、専門医が慎重に使用を検討する場合があります。
GINA(国際喘息指針)も、心血管疾患に対してβ遮断薬が必要な場合には、リスクと利益を個別に評価し、専門医の管理下で判断する考え方を示しています。
ただし、β1選択性は絶対的なものではありません。用量が増えるとβ2受容体にも作用しやすくなり、喘息症状を起こす可能性があります。
β1選択性の高い薬であっても、喘息の人が自己判断で安全と考えて使用することはできません。また、インデラルを別のβ遮断薬へ本人だけで変更してはいけません。
緊張やあがり症のために使いたい場合
インデラルは心拍数を抑えるため、人前で話すときの動悸や手の震えなど、交感神経による身体症状を軽くする目的で使用されることがあります。
しかし、喘息がある人にとっては、発表や面接で一時的に使用するだけでも安全とは限りません。緊張する場面では呼吸が速くなり、会場の乾燥、冷気、移動による運動、香水などが喘息の誘因になることもあります。
そこへインデラルのβ2遮断作用が加わると、咳や息苦しさが起こる可能性があります。
喘息がある人の緊張対策では、次のような方法を医師と相談します。
- 認知行動療法
- 呼吸法や段階的な練習
- 発表場面への段階的な曝露
- 不安症そのものに対する治療
- 喘息へ影響しにくい薬の検討
代替薬は、不安の種類、症状が起こる頻度、併存疾患、服用中の薬によって異なります。市販薬や他人の薬で代用せず、心療内科、精神科、内科などへ相談してください。
片頭痛予防でインデラルを使いたい場合
プロプラノロールは片頭痛発作の予防に使用されることがあります。しかし、喘息がある人では日本の添付文書上禁忌であるため、別の予防薬を検討する必要があります。
片頭痛の予防薬には、抗てんかん薬、抗うつ薬、カルシウム拮抗薬、CGRP関連薬など複数の選択肢があります。どの薬が適切かは、片頭痛の頻度、前兆の有無、妊娠希望、血圧、体重、ほかの持病などによって異なります。
喘息を隠してインデラルを処方してもらうのではなく、喘息があることを伝えたうえで代替薬を相談しましょう。
すでにインデラルを飲んでいる場合は急にやめてよい?
喘息があることに気づかずインデラルを継続していた人や、服用後に咳が増えた人もいるかもしれません。
この場合、自己判断で急に中止するのではなく、処方医へ連絡してください。狭心症、不整脈、高血圧などの治療で長期間使用している場合、急な中止によって心拍数や血圧が上昇したり、心臓の症状が悪化したりする可能性があります。
一方、服用後に強い息苦しさや喘鳴が出ている場合は、次の服用をどうするかを含めて速やかな医療判断が必要です。
呼吸症状がある場合は緊急性を優先し、症状の程度に応じて救急受診してください。
インデラル服用後に注意したい呼吸症状
服用後に次のような変化が出た場合は、気管支が狭くなっている可能性があります。
- 急に咳が増えた
- 息を吐くときにゼーゼー・ヒューヒュー音がする
- 胸が締め付けられる
- 深く息を吸えない
- 会話を続けると苦しい
- 階段や歩行で息切れが強くなった
- 夜間や早朝に息苦しくて目覚める
- いつもの吸入薬が効きにくい
軽い咳だけに見えても、喘息発作の初期症状である可能性があります。服用した薬の名前、用量、時刻を確認し、医師や薬剤師へ伝えてください。
すぐに救急要請を検討する症状
次のような症状がある場合は、重い喘息発作や呼吸不全の可能性があるため、速やかな救急対応が必要です。
- 息苦しくて横になれない
- 一文を続けて話せない
- 唇や指先が青紫色になる
- 意識がぼんやりする
- 胸や首の筋肉を使って呼吸している
- 吸入薬を使っても改善しない
- 呼吸音が弱くなり、空気が入らない感じがする
重い発作では、喘鳴が聞こえなくなることがあります。音がしないから軽くなったとは限らず、気道が極端に狭くなって空気が動いていない可能性があります。
救急要請時には、喘息があること、インデラルまたはプロプラノロールを服用したこと、服用量と時刻、使用した吸入薬を伝えてください。
個人輸入したインデラルの注意点
インターネット上では、緊張対策やあがり症向けとしてプロプラノロールが販売されていることがあります。
個人輸入では、医師による喘息歴、心拍数、血圧、心電図、併用薬などの確認を受けずに服用しやすくなります。また、商品名だけでは成分量や品質を判断しにくい製品もあります。
プロプラノロールには気管支収縮以外にも、徐脈、低血圧、心不全の悪化、低血糖症状を分かりにくくするなどの注意点があります。日本の添付文書でも、喘息以外に高度な徐脈、一定の伝導障害、心不全、低血圧などが禁忌に含まれています。
緊張時に1回だけ使う薬だとしても、安全確認なしで個人輸入品を使用しないでください。
医師へ伝えるべき情報
インデラルや別のβ遮断薬を処方してもらう際は、次の情報を伝えましょう。
- 現在または過去の喘息歴
- 咳喘息の診断歴
- 使用している吸入薬
- 最近の発作や救急受診の有無
- 運動時、夜間、早朝の咳
- 緑内障の点眼薬
- 心臓病や低血圧
- 糖尿病治療薬
- 市販薬や個人輸入薬
- インデラルを使用したい目的
診療科が異なる場合でも、お薬手帳を提示すると薬の重複や相互作用を確認しやすくなります。
よくある質問
喘息が軽症ならインデラルを飲めますか?
日本の添付文書では、喘息の重症度にかかわらず、気管支喘息または気管支けいれんのおそれがある人は禁忌です。現在の症状が軽くても自己判断で使用しないでください。
インデラル10mgを1回飲むだけなら大丈夫ですか?
少量・単回でも喘息症状が起こらない保証はありません。気道過敏性には個人差があり、体調や喘息のコントロール状態でも反応が変わります。
子どもの頃の喘息が治っていれば使えますか?
現在の気道状態を本人だけで判断することはできません。過去の喘息歴を処方医へ伝え、必要に応じて呼吸機能などを確認してもらってください。
吸入ステロイドを毎日使っていれば安全ですか?
安全とは限りません。吸入ステロイドは気道炎症を抑えますが、インデラルによるβ2受容体遮断を防ぐものではありません。
発作が出たらサルブタモールを吸えばよいですか?
インデラルがβ2受容体を遮断すると、β2刺激薬の効果が弱くなる可能性があります。発作時の吸入薬があることを理由に服用しないでください。
β1選択性の高い薬なら喘息でも安全ですか?
非選択的β遮断薬より気管支への影響は少ないと考えられますが、リスクがゼロになるわけではありません。心血管疾患などで必要性が高い場合に、専門医が個別に判断します。
インデラルで咳が出たらすぐ中止すべきですか?
呼吸症状が出た場合は、速やかに処方医へ連絡してください。ただし、心臓病などで継続服用している人が自己判断で急に中止すると、元の病気が悪化する可能性があります。強い息苦しさや喘鳴がある場合は救急受診を優先します。
あがり症にはほかの薬がありますか?
症状や診断によって、薬を使わない治療や別の薬が検討されます。喘息へ影響しにくい選択肢について、心療内科、精神科、内科などで相談してください。
まとめ
インデラルは、心臓のβ1受容体だけでなく、気管支を広げるβ2受容体も遮断する非選択的β遮断薬です。
喘息ではもともと気道に炎症と過敏性があり、刺激によって気管支が狭くなりやすい状態です。インデラルでβ2受容体を遮断すると、気管支収縮が起こり、咳、喘鳴、胸の圧迫感、息苦しさなどを誘発・悪化させる可能性があります。
そのため、日本のインデラル錠の添付文書では、気管支喘息または気管支けいれんのおそれがある人への投与は禁忌です。
吸入ステロイド薬を使用している人や、現在は発作が落ち着いている人でも、安全とは限りません。また、インデラルによって、発作時に使用するβ2刺激薬の作用が弱くなる可能性があります。
喘息や咳喘息の診断歴がある人、子どもの頃に喘息があった人、夜間・早朝の咳や運動時の喘鳴がある人は、インデラルを使用する前に必ず医師へ申告してください。
服用後に咳、喘鳴、息苦しさが現れた場合は、薬の名前、服用量、服用時刻を確認して医療機関へ相談します。会話ができないほど苦しい、唇が青紫色になる、吸入薬が効かないといった場合は、速やかに救急要請してください。
片頭痛予防、緊張時の動悸、不整脈など、インデラルを使用したい目的によっては別の治療法を検討できる場合があります。喘息を隠して処方を受けたり、個人輸入品を自己判断で服用したりせず、呼吸器の状態を含めて安全な治療法を相談することが大切です。

