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疲れた時こそ軽めの運動がおすすめ|休むだけよりスッキリする理由

疲労

疲れた時こそ軽めの運動がおすすめ|休むだけよりスッキリする理由

監修:医師・薬剤師監修

仕事や家事で疲れた日は、「できるだけ動かずに休みたい」と考えるのが自然です。

しかし、デスクワークや長時間の運転など、体をあまり動かしていないのに感じる疲労では、横になって休むだけよりも、散歩やストレッチなどの軽い運動を行った方が、体や気分がスッキリすることがあります。

疲れている時におすすめなのは、息が切れるほどの激しい運動ではなく、会話できる程度の軽い運動です。

体を軽く動かすことで血流が促され、同じ姿勢で固まった筋肉がほぐれます。気分転換や睡眠の質の改善にもつながり、結果として疲労感を軽減できる可能性があります。

一方、発熱、強い息苦しさ、胸痛、めまいなどがある場合は、運動ではなく休養や受診が必要です。この記事では、疲れた時に軽い運動が適している理由、おすすめの運動、運動を控えた方がよい症状を分かりやすく解説します。

疲れているのに運動しても大丈夫?

疲労には、さまざまな原因があります。

  • 長時間同じ姿勢で過ごした
  • 運動不足が続いている
  • 精神的な緊張やストレスがある
  • 睡眠時間が不足している
  • 肉体労働や激しい運動をした
  • 感染症や持病がある

このうち、座りっぱなしやストレス、運動不足に伴う疲労では、軽い身体活動が役立つ場合があります。

NHS(英国国民保健サービス)は、疲労対策として定期的な運動を挙げており、最初は疲れを感じても、運動を続けることで長期的には疲れにくくなると案内しています。短時間のウォーキングから始め、徐々に活動量を増やす方法が勧められています。

また、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は、身体活動には気分、身体機能、睡眠を改善する即時的な効果があり、座る時間を減らして少しでも体を動かすことに意味があるとしています。

「疲れたら必ず運動すべき」という意味ではなく、疲労の原因と体調に合わせて、休養と軽い運動を使い分けることが重要です。

軽い運動で疲労感が和らぐ理由

血流が促されて筋肉のこわばりが軽くなる

長時間座っていると、首、肩、背中、腰、脚などの筋肉を動かす機会が減ります。

同じ姿勢が続くことで筋肉がこわばり、重さやだるさを感じることがあります。立ち上がって歩いたり、肩を回したりすると、筋肉の収縮と弛緩が繰り返され、血流が促されます。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人に対して、座りっぱなしの時間を長くしすぎず、現在より少しでも多く体を動かすことが勧められています。

気分転換になる

精神的な疲労が強いときは、頭の中で同じことを考え続け、気持ちを切り替えにくくなる場合があります。

外を歩く、呼吸に合わせてストレッチするなど、単純な動作へ意識を向けることで、仕事や悩みから一時的に注意を離せます。

身体活動は、気分の改善や不安症状の軽減にも関係します。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)も、身体活動の効果として、気分や睡眠の改善、うつや不安症状の軽減を挙げています。

夜の睡眠を整えやすくなる

日中の活動量が少ないと、夜になっても適度な眠気が生じにくくなることがあります。

厚生労働省の睡眠情報では、日中に適度な運動をする習慣は、寝つきや睡眠時間、深い睡眠の改善に役立つとされています。散歩や軽い筋力トレーニングなどから、無理なく始めることが勧められています。

軽い運動で夜の睡眠が整うと、翌日の疲労回復にもつながります。

体力低下による疲れやすさを防げる

疲れているからと毎日ほとんど動かずに過ごすと、筋力や持久力が低下し、以前より少ない活動でも疲れやすくなることがあります。

ウォーキングなどの有酸素運動を無理のない範囲で続けると、心肺機能や筋持久力の維持・向上が期待できます。厚生労働省も、有酸素性身体活動を、筋肉への負担が比較的軽く、健康づくりへ取り入れやすい活動として紹介しています。

疲れた時におすすめの軽い運動3選

1.10~15分のウォーキング

最も取り入れやすいのが、短時間のウォーキングです。

早歩きにこだわらず、最初は普段の速度で構いません。近所を歩く、昼休みに建物の周囲を一周する、買い物へ徒歩で行くなど、生活の中へ組み込みましょう。

NHS(英国国民保健サービス)の関連情報では、短時間の15分程度のウォーキングでも、エネルギーを取り戻す助けになると案内されています。

歩く時のポイント

  • 会話できる程度の速度で歩く
  • 背筋を無理なく伸ばす
  • 腕を軽く振る
  • 息苦しくなったら速度を落とす
  • 暑い日は涼しい時間や室内を選ぶ

疲労が強い日は、10分を一度に歩かず、5分ずつに分けても構いません。

2.首・肩・背中のストレッチ

デスクワークやスマートフォンの使用で疲れた日は、首や肩、背中の筋肉が緊張していることがあります。

ストレッチは、勢いをつけず、痛みのない範囲でゆっくり行います。

簡単なストレッチ例

  1. 両肩を耳へ近づけるように上げ、力を抜いて下ろす
  2. 肩を前から後ろへゆっくり回す
  3. 両手を前で組み、背中を丸めながら腕を前へ伸ばす
  4. 椅子に座ったまま、上半身を左右へゆっくりひねる
  5. ふくらはぎや太ももの裏を無理なく伸ばす

各動作は10~20秒程度を目安にし、呼吸を止めないようにします。

強く伸ばすほど疲労回復効果が高くなるわけではありません。痛みやしびれが出る場合は中止してください。

3.軽い体操や自重運動

外へ出る気力がない日は、室内で軽い体操を行う方法があります。

  • その場で足踏みする
  • 椅子からゆっくり立って座る
  • 壁へ手をついて腕立て伏せをする
  • かかとの上げ下げをする
  • ラジオ体操の一部を行う

回数は少なくても構いません。例えば、椅子から5回立ち上がる、1分間足踏みするといった動きから始めます。

厚生労働省では、身体活動量を今より10分増やす「プラス・テン」の考え方を紹介しています。まとまった運動時間を確保できなくても、生活の中で少しずつ体を動かすことが大切です。

どれくらいの強さが「軽め」?

軽い運動の目安は、次のような状態です。

  • 会話を続けられる
  • 呼吸が少し増える程度
  • 体が温まるが、息切れは強くない
  • 運動後に強い疲労が残らない
  • 翌日に筋肉痛が強く残らない

疲れを取る目的で行う場合、運動後にぐったりするほど追い込む必要はありません。

厚生労働省の睡眠情報でも、負担が少なく長続きする有酸素運動を習慣的に行うことが勧められています。激しい運動は交感神経を興奮させ、時間帯によっては寝つきを悪化させる可能性があります。

運動するおすすめのタイミング

仕事の休憩中

1~2時間座り続けたら、一度立って歩いたり、肩を回したりします。

疲れ切ってからまとめて運動するより、こまめに姿勢を変える方が、体のこわばりを防ぎやすくなります。

帰宅後すぐ

帰宅してソファへ横になると、そのまま動けなくなる人もいます。

着替える前に5~10分だけ歩く、軽くストレッチするなど、短時間の運動を先に済ませる方法があります。

夕食後

食後に体調がよければ、軽い散歩も選択肢です。ただし、満腹直後の激しい運動は、腹痛や吐き気につながることがあります。

就寝直前は激しい運動を避ける

寝る前の軽いストレッチはリラックスに役立つことがありますが、激しい筋力トレーニングや長時間のランニングは、体温や覚醒度を上げて寝つきを妨げる場合があります。

運動は可能であれば就寝の数時間前までに済ませましょう。

休んだ方がよい疲れもある

軽い運動が適しているのは、体調が安定しており、運動不足や同じ姿勢、精神的な緊張などが疲れの主な原因と考えられる場合です。

次のようなときは、運動を控えて休養を優先してください。

  • 発熱している
  • 感染症による強いだるさがある
  • 下痢や嘔吐で脱水している
  • 激しい運動や肉体労働の直後である
  • 睡眠不足が非常に強い
  • けがや強い筋肉痛がある
  • 医師から運動を制限されている

体が休養を必要としている疲労を、運動で無理に乗り切ろうとしてはいけません。

運動を中止して受診した方がよい症状

運動中または運動後に次の症状が現れた場合は、すぐに運動を中止してください。

  • 胸の痛みや圧迫感
  • 強い息苦しさ
  • 失神しそうなめまい
  • 脈が極端に速い、または乱れる
  • 冷や汗や吐き気
  • 片側の手足のしびれや力が入らない
  • 突然の激しい頭痛

症状が強い場合や改善しない場合は、救急要請を含めて速やかに医療機関へ相談してください。

疲れが長期間続く場合は原因を確認する

運動や休養を取っても疲れが改善しない場合は、生活習慣以外の原因が隠れていることがあります。

  • 貧血
  • 甲状腺機能の異常
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 糖尿病
  • 心臓や肺の病気
  • うつ病などの精神疾患
  • 薬の副作用

NHS(英国国民保健サービス)も、睡眠や休養で改善しない強い疲労は、基礎疾患の可能性があるため医療機関へ相談するよう勧めています。

疲労が数週間以上続く、日常生活や仕事へ影響している、体重減少、息切れ、動悸などを伴う場合は受診しましょう。

よくある質問

疲れた日は運動と睡眠のどちらを優先すべきですか?

睡眠不足が強い場合や体調不良がある場合は、睡眠と休養を優先します。座りっぱなしや精神的な疲れが中心で体調が安定している場合は、短時間の軽い運動が役立つことがあります。

筋トレでも疲労回復できますか?

軽い自重運動であれば気分転換や体力維持に役立ちます。ただし、限界まで追い込む筋トレは筋肉への負担が大きく、疲れている日の回復目的には適しません。

運動すると余計に疲れるのはなぜですか?

運動強度が高すぎる、時間が長すぎる、睡眠不足や体調不良がある可能性があります。運動時間や強度を下げても疲労が強まる場合は中止し、必要に応じて医師へ相談してください。

毎日運動しないと意味がありませんか?

毎日まとまった運動をする必要はありません。まずは座る時間を減らし、短い散歩やストレッチを生活へ加えることから始めましょう。

まとめ

デスクワークや運動不足、精神的なストレスによる疲労では、休むだけでなく、軽い運動を行うことでスッキリする場合があります。

おすすめは、10~15分のウォーキング、首や肩のストレッチ、室内での軽い体操です。会話できる程度の強さを目安にし、運動後に強い疲労が残らない範囲で行いましょう。

軽い運動を習慣にすると、筋肉のこわばりや気分転換だけでなく、睡眠の質や体力の維持にも役立つ可能性があります。

一方、発熱、脱水、胸痛、強い息苦しさ、激しいめまいなどがある場合は運動を控え、休養や受診を優先してください。

休んでも疲れが数週間続く、日常生活へ支障が出る場合は、単なる運動不足と決めつけず医療機関へ相談しましょう。

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