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寝る前にカフェインを取ると何時間眠れない?影響が続く時間を解説

睡眠

寝る前にカフェインを取ると何時間眠れない?影響が続く時間を解説

監修:医師・薬剤師監修

「夕食後にコーヒーを飲んだら、布団に入っても目が冴えた」「午後にエナジードリンクを飲んだだけなのに、夜中まで眠れなかった」という経験はありませんか。

カフェインが睡眠へ影響する時間には個人差がありますが、少なくとも就寝の6時間前までに摂取を終えることが一つの目安です。

ただし、カフェインを分解する速度が遅い人や、一度に多く摂った人では、8~10時間以上影響が残ることもあります。

この記事では、カフェインを取ると何時間眠れなくなるのか、身体に残る時間、夕方以降に注意したい飲み物、眠れなくなったときの対処方法を分かりやすく解説します。

カフェインは眠気を抑える成分

カフェインは、コーヒー、緑茶、紅茶、エナジードリンク、チョコレートなどに含まれる成分です。

人は起きている時間が長くなると、脳内にアデノシンという物質がたまり、徐々に眠気を感じるようになります。

カフェインはアデノシンが受容体へ結びつくのを妨げ、眠気を感じにくくします。

そのため、カフェインを摂ると一時的に頭がすっきりし、集中しやすくなります。一方で、夜になっても眠気が出ない、眠りが浅い、夜中に目が覚めるといった問題につながることがあります。

カフェインは疲労そのものを取り除くのではなく、眠気を感じにくくしている成分です。

カフェインは飲んでから何分で効く?

カフェインは摂取後、比較的早く身体へ吸収されます。

NIH(アメリカ国立衛生研究所)が公開する資料では、カフェインは摂取後およそ45分以内に大部分が吸収され、血液中の濃度は約15~120分で最大になるとされています。

例えば、午後9時にコーヒーを飲んだ場合、午後9時30分から11時頃にかけて、覚醒作用を強く感じる可能性があります。

体質によっては、飲んだ直後には変化を感じなくても、布団に入った頃になって目が冴えることがあります。

寝る何時間前までカフェインを控えるべき?

目安としては、就寝予定時刻の6時間前からカフェインを控えるとよいでしょう。

就寝直前、3時間前、6時間前にカフェイン400mgを摂取した研究では、就寝6時間前の摂取でも総睡眠時間が減り、睡眠へ大きな影響がみられました。

例えば、午後11時に寝る人であれば、午後5時以降はカフェインを避けるのが一つの基準です。

就寝時刻 カフェインを控え始める目安
午後10時 午後4時以降
午後11時 午後5時以降
午前0時 午後6時以降
午前1時 午後7時以降

ただし、これはすべての人に当てはまる絶対的な時間ではありません。

少量のコーヒーでも眠れなくなる人は、就寝の8~10時間前から控える必要があります。

カフェインの半減期は約5時間

カフェインが身体に残る時間を考えるうえで重要なのが「半減期」です。

半減期とは、体内にある成分の量が半分になるまでの時間です。

健康な成人では、カフェインの平均的な半減期は約5時間とされています。ただし、実際には約1.5~9.5時間と大きな個人差があります。

例えば、午後5時にカフェインを200mg摂った場合、平均的な人では午後10時頃にも約100mgが体内に残っている計算です。

さらに午前3時頃でも約50mgが残る可能性があります。

摂取からの時間 体内に残る量のイメージ
摂取直後 200mg
約5時間後 約100mg
約10時間後 約50mg
約15時間後 約25mg

夕方に飲んだコーヒーのカフェインが、就寝時にも半分程度残っていることがあります。

「寝つけたから影響はない」とは限らない

カフェインを飲んでもすぐに眠れる人はいます。

しかし、寝つけたからといって、睡眠への影響がないとは限りません。

カフェインによって、寝つくまでの時間が延びるだけでなく、総睡眠時間が短くなる、深い睡眠が減る、夜中に目が覚める時間が増える可能性があります。

2023年の系統的レビューでは、カフェイン摂取によって、平均で総睡眠時間が約45分短くなり、寝つくまでの時間や夜中に起きている時間も増えたと報告されています。

「コーヒーを飲んでも眠れる」と感じていても、朝の疲労感、寝起きの悪さ、日中の眠気がある場合は、睡眠の質が低下している可能性があります。

カフェインの影響が長く続きやすい人

カフェインを分解する速度には個人差があります。

次のような人では、影響が長く残る可能性があります。

  • もともとカフェインに敏感な人
  • 妊娠中の人
  • 経口避妊薬を服用している人
  • 一度に大量のカフェインを摂った人
  • 肝臓の機能が低下している人
  • 普段あまりカフェインを取らない人
  • 不安感や動悸が出やすい人

NIH(アメリカ国立衛生研究所)の資料では、経口避妊薬の使用によってカフェインの半減期が長くなる可能性も報告されています。

同じ時間に同じ量のコーヒーを飲んでも、すぐ眠れる人と朝方まで眠れない人がいるのは、このような体質や身体状況の違いが関係しています。

コーヒー以外にもカフェインは含まれている

カフェインを控えているつもりでも、コーヒー以外の飲み物や食品から摂取している場合があります。

FDA(アメリカ食品医薬品局)によると、一般的な飲料に含まれるカフェイン量には、次のような幅があります。

飲み物 カフェイン量の目安
コーヒー約355mL 約113~247mg
紅茶約355mL 約71mg
緑茶約355mL 約37mg
エナジードリンク約355mL 約41~246mg
カフェイン入り炭酸飲料約355mL 約23~83mg

商品や抽出方法、内容量によって実際の含有量は大きく異なります。

また、チョコレート、眠気防止薬、頭痛薬、プロテインバー、トレーニング用サプリメントにもカフェインが含まれている場合があります。

夜にカフェインを避けたい場合は、商品名だけでなく成分表示を確認しましょう。

デカフェなら寝る前に飲んでもよい?

デカフェやカフェインレスのコーヒーでも、カフェインが完全にゼロとは限りません。

FDA(アメリカ食品医薬品局)では、デカフェコーヒー1杯約240mLに、一般的に2~15mg程度のカフェインが含まれるとしています。

通常のコーヒーよりかなり少ない量ですが、カフェインに非常に敏感な人では、少量でも眠りへ影響する可能性があります。

夜に温かい飲み物を飲みたい場合は、白湯やカフェインを含まない麦茶、ハーブティーなども選択肢になります。

エナジードリンクは特に注意が必要

エナジードリンクには、商品によって多量のカフェインが含まれています。

さらに、ガラナなどのカフェインを含む原料が配合されている商品もあります。

トレーニング前に使うプレワークアウトサプリメントにも、1回分でコーヒー数杯分に相当するカフェインが入っていることがあります。

夜にジムへ行く人が午後8時にカフェイン入りサプリメントを摂取すると、深夜になっても体内に多くのカフェインが残る可能性があります。

夜の運動前は、カフェインを含まないサプリメントへ変更するか、使用時間を午前中から昼頃へ移しましょう。

カフェインを取りすぎたときに現れる症状

カフェインを多く摂ると、眠れないだけでなく、次のような症状が現れることがあります。

  • 動悸
  • 心拍数の増加
  • 手の震え
  • 不安感
  • 落ち着かない
  • 胃の不快感
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 血圧上昇

FDA(アメリカ食品医薬品局)では、健康な成人の場合、1日400mgまでが一般的に健康への悪影響と関連しにくい量としています。ただし、カフェインへの感受性や分解速度には大きな個人差があります。

1日400mg以内であっても、夕方や夜に集中して摂れば睡眠へ影響する可能性があります。

カフェインを取って眠れないときの対処法

カフェインを取った後に眠れなくなっても、短時間で身体から完全に排出する方法はありません。

大量の水を一度に飲んでも、カフェインが急速に抜けるわけではなく、夜中のトイレが増えてさらに眠りを妨げる可能性があります。

眠れないときは、次のように過ごしましょう。

  1. スマートフォンやパソコンを閉じる
  2. 照明を暗くする
  3. 時計を何度も確認しない
  4. ゆっくり息を吐く
  5. 眠気がなければ一度ベッドを離れる
  6. 暗めの部屋で静かに過ごす
  7. 眠気が戻ってからベッドへ戻る

眠ろうと焦るほど脳が興奮しやすくなります。

「今日はすぐ眠れないかもしれない」と受け入れ、刺激の少ない環境で眠気を待ちましょう。

睡眠薬とカフェインを一緒に使ってもよい?

カフェインで眠れないからといって、自己判断で睡眠薬を追加するのは避けましょう。

カフェインの覚醒作用と睡眠薬の鎮静作用が同時に働くと、薬の効き方を判断しにくくなります。

眠れないからと追加服用すると、翌朝の眠気、ふらつき、記憶障害などが強くなる可能性があります。

また、睡眠薬とアルコールを一緒に使用することも危険です。

睡眠薬を使用している人は、薬を増やすのではなく、午後以降のカフェイン摂取を見直すことが基本です。

睡眠薬を個人輸入する場合の注意点

カフェインによる不眠が続き、海外の睡眠薬を個人輸入で購入したいと考える人もいます。

個人輸入代行サイトでは、海外で流通する睡眠薬を自宅から注文できる点がメリットです。

ただし、カフェインを取る時間や量を変えないまま睡眠薬だけを使用しても、不眠の原因は残ります。

睡眠薬には、作用時間、翌朝への残り方、依存性、副作用などの違いがあります。カフェイン、アルコール、抗不安薬、ほかの睡眠薬との併用にも注意が必要です。

個人輸入を利用する場合も、有効成分、作用時間、用法・用量、併用禁忌を確認し、自己判断で増量しないでください。

医療機関へ相談した方がよい目安

カフェインを控えることで眠れるようになる場合は、摂取時間や量の調整で対応できます。

一方で、次のような状態がある場合は、内科や睡眠外来などへの相談を検討してください。

  • カフェインを控えても不眠が続く
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 日中に強い眠気がある
  • 動悸や手の震えが続く
  • 不安感や息苦しさが強い
  • エナジードリンクをやめられない
  • カフェインを取らないと頭痛や強いだるさが出る
  • 睡眠薬を追加しないと眠れない

毎日大量のカフェインを摂っている人が急に中止すると、頭痛、眠気、だるさ、集中力低下などの離脱症状が出ることがあります。

減らす場合は、コーヒーを1杯ずつ減らす、通常のコーヒーをデカフェへ置き換えるなど、数日から数週間かけて徐々に減らしましょう。

まとめ|カフェインは就寝6時間前から控えるのが目安

カフェインを取ると何時間眠れなくなるかには個人差がありますが、就寝予定時刻の少なくとも6時間前から控えることが一つの目安です。

健康な成人におけるカフェインの平均的な半減期は約5時間ですが、人によっては9時間以上かかることがあります。

午後11時に寝る人であれば、午後5時以降のコーヒー、緑茶、紅茶、エナジードリンクなどを控えてみましょう。

カフェインを飲んでも寝つける人でも、深い睡眠が減ったり、夜中に目覚めたりする可能性があります。

朝の疲労感や中途覚醒がある場合は、摂取量だけでなく「最後にカフェインを取った時間」を見直すことが大切です。

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